日系の学生エミを追いかけて、東京で行われた学会に出席した
花袋研究家のテイブ・マッコーリー。
エミの祖父の店「ラブウェイ・鶉町店」で待ち伏せするうちに、
曾祖父のウメキチを介護する画家のイズミと知り合う。
彼女はウメキチの体験を絵にできるのか。
近代日本の百年を凝縮した、ユーモア溢れる長編小説。
デイブが田山花袋の「蒲団」を蒲団の打ち直しに掛けて主人公の妻視点から書き直し。
同時進行する3組の男女関係。小説内小説の中年作家とその女弟子。
主人公デイブとジャパニーズアメリカンの女子大生。
95歳のウメキチは朦朧とした記憶の中に生きている若い娼婦。
中年男は3人とも浅はかな若い女に恋をします。もちろん結末はバッドエンド。
想いを寄せられる女たちは、恋する男が勝手に思い描いたような人物ではないのです。
それぞれ自分の流儀で、自分なりに一所懸命人生を生きています。
情けない男の「FUTON」中島京子さんの恋の三重奏。女たちが生き生きして良いです。
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「FUTON」中島京子
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FUTONの中の「蒲団」は田山花袋のオリジナルではなくて、作者が手を加えたリメイク作品「蒲団の打ち直し」だったらしい。もう憶測だけでは何も判断できんね。オリジナルを読んだことのない自分の限界だ。 そして静かに読み終わり。淡々と交差する人間模様を描写するこのお話
中島京子「FUTON」を読んだ。 「教師交換プログラム」でアメリカに渡った経験をつづった「ココ・マッカリーナの机」という作品で出会った。こころ温まるなかなかいい本だったので、エッセイストなのかな?と思ったら、著者紹介に「作家」とあり、解説では「『FUTO
中島京子「FUTON」を読んだ。 「教師交換プログラム」でアメリカに渡った経験をつづった「ココ・マッカリーナの机」という作品で出会った。こころ温まるなかなかいい本だったので、エッセイストなのかな?と思ったら、著者紹介に「作家」とあり、解説では「『FUTO
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この本のファンって結構多いみたいですね。
いろんなところで好評なのを見かけます。