元KGBで日露混血の殺し屋・ヴィクトルが日本に潜入した!
標的は赤坂で勢力を伸ばすヤクザ組長。
迎え撃つは、プロ野球生活に挫折して組幹部になった兵藤と
情報収集に単調な日々を送っていた警視庁公安部・倉島警部補。
冷戦時代の大スキャンダルがやがて明らかになる。
三人の男が緊迫した戦いの果てに見いだしたものは―。
男たちの挫折と再生を描くネオ・アクションノヴェル誕生。
大沢在昌のサメシリーズの華々しさはなく、馳星周作品のような深い闇もない展開。
ハードボイルドでありサスペンスでありスパイ小説やヤクザ物の要素も混在。
でもこれらの要素はこの作品のテーマを描くための素材と痛感しました。
それぞれの人物描写がしっかりしていて話に奥行きを持たせています。
マルチシナリオ方式で、3人のキャラ間のザッピングがからみあうのも面白いです。
とても克明な下調べの元に構築されたと思われる確かな世界観。
読みやすく洗練された無駄のないスマートな文章でぐんぐん引き込んでいきます。
人間関係の描写が上手なので、飽きることなく最後まで読み進められます。
ちょっと予想外の読後感の良さ。これといった非の打ち所がないのです。
見出していく「曙光の街」今野敏さんのほんとにいい作品です。
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お久しぶりです。なんだか地味に忙しかったです。今日は午前中バイト、午後は高校で楽器の練習、夜は楽団の練習…の予定が午後で力尽き、練習場所へ向かう途中で事故りそうだった(←クルマ)のでお休みしました...
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ヤクザと、殺し屋と、警視庁外事課(公安)の職員。
あなたなら、誰に肩入れしますか~?
・・・ってな、話では、ございませんが。
ヤクザさんは暴力沙汰で球界追放された元プロ野球選手...
曙光の街
著 者:今野敏
出版年:2005年
出版社:文藝春秋/文春文庫
元KBGのヴィクトル・タケオビッチ・オキタは、ソ連崩壊後にKGBを解雇されてから極貧生活を送っていた。そこへ10年ぶりに、KGB時代の...
FC2同志だと、カンタンに出来るのですね。
藍色様の丁寧な説明のおかげで一つ賢くなりました。
ありがとうございます。