粋な提案

１・都内の住宅地で人質篭城事件が発生した。
所轄署や機動隊とともに警視庁捜査一課特殊犯捜査係が出動し、
門倉美咲巡査は差し入れ役として犯人のもとへ向かうがー！？
篭城事件と未解決の児童誘拐事件を結ぶ少年、その背後で蠢動する巨大な事件とは？
ハイスピード、未會有のスケールで描く新・警察小説。
３・新宿東口で街頭演説中の総理大臣を標的としたテロが発生。
大混乱の中、伊崎基子らＳＡＴ隊員が総理の身柄を確保し、警察上層部は安堵する。
だがそれは、さらなる悪夢の始まりに過ぎなかった。
“新世界秩序”を唱えるミヤジと象徴の如く佇むジウ。
彼らの狙いは何なのか？そして美咲と基子はー！？シリーズ完結篇。

リアリティを云々する人もいるかと思いますが、作品世界に引き込む力はすごいです。
３巻一気読みでした。美咲と基子を軸にスピーディーに進む話が心地よいです。
残虐なシーンに食傷気味になりながらも、もう少しと我慢我慢でした。
最終巻は一気に深まり広がる事件。スケールの大きい犯罪へと展開。
ヒロイン２人の相反する「強さ」。そして、闇をかかえる犯罪者ジウ。
ただれた悪の桃源郷を夢見て走るミヤジの思いに、ジウの願いは重なるのか？。
「あなたは嫌いでも私は好きよ」的な、うとまれても基子に手を伸ばす美咲の叫びは、
うつろな微笑みを浮かべながら一線を越えようとする基子の心に、届くのか？。
物語を通してほとんど心象が語られない主人公・ジウの想いはここで語られるのか？。
残虐場面がつらかったですが最後までシリーズを読んでよかったという展開＆ラスト。
物語のエンディングは燃えさかり、一瞬で散るような華々しい花火のような余韻。
「ジウ１・２・３」誉田哲也さんのほほえましい終わり方はベタでもよかったです。

ジウ〈1〉―警視庁特殊犯捜査係 (中公文庫)誉田哲也

黒木メイサさん、多部未華子さんダブル主演でドラマ化されて観ました。
ドラマはいまいち薄味かな？と思ったけど、薄味できちんとまとめてあってOKです。

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ジウ１警視庁特殊犯捜査係 誉田哲也
ジウ２警視庁特殊急襲部隊 誉田哲也
ジウ３新世界秩序 誉田哲也
「ジウ１・２・３」誉田哲也