作家=小説を書く人。
文芸編集者=小説のためになんでもする人。
老舗の大手出版社に勤める彰彦は、過去の人と目されていた作家の
素晴らしい原稿を偶然手にして、どうしても本にしたいと願う。
けれど会社では企画にGOサインが出なくて――。
いくつものハードルを越え、本を届けるために、奔走する彰彦。
その思いは、出版社内の人々に加えて、作家やその娘をも巻き込んでいく。
本に携わる人たちのまっすぐな思いに胸が熱くなる一作。
本を「作る人」になってみて、わかったこと、思ったこと。
あちこちに熱い思いが迸る、小説が届くまでの物語。
主人公の彰彦が原稿と運命的に出会い、出版したい願いを叶える為に行動を始めます。
いろんな人に出会い、現実を知り、人の心を感じ、思い遣り、困難に立ち向かう筋立て。
物語は「ひとつの小説が世に出るまで」ですが、それだけでなく恋愛小説の側面も。
編集者、作者、作者の娘、主人公の家族たち、競合他社の編集者。それぞれの思いが交錯。
葛藤や苦しみを打破し成長していく姿勢。本を思う熱い気持ちが伝わってきました。
出版社、作家、書店、読者の内情や実情。全てが集大成のようにしっかり入っています。
一冊の本ができあがるまでの、たくさんの人の熱い思い、努力に、とても感動しました。
一冊一冊、それぞれの本に秘められているドラマ。
まさしくこの「クローバーレイン」もそうやってできた本であることを改めて思いました。
本ができてからも書店員さん、出版社の人たちの頑張りがあることもよくわかりました。
抱える「思い」を叶えるってどういうことか。人生について改めて考えたりしました。
読んでいる途中で何度も涙が出て、最後は止まらなくなってしまいました。
本当にいい本に出合えたなあ、としみじみ。登場人物がみんな好きです。
「あなたの雨になりたい」は、とても良い言葉だと感じました。
私もクローバーを潤すように優しく降り注ぐ慈雨のような人になりたいと思いました。
「クローバー・レイン」大崎梢さんの老若男女全てにお勧めの一冊です。
楽天からも購入できます。

「クローバー・レイン」大崎梢
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本好きは読むでしょう!?
感想はこちら⇒くりきんとんのこれ読んだ
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作家=小説を書く人。
文芸編集者=小説のためになんでもする人。
老舗の大手出版社に勤める彰彦は、ある作家の素晴らしい原稿を偶然手にして、どうしても本にしたいと願う。
けれど会社では企画にGOサインが出なくて――。
いくつものハードルを越え、本を届けるために、奔走する彰彦。
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文芸編集者を主人公に、本を作り売るというのはどういう事かというのが分かる小説ですね。
ちょっとした事をきっかけに、非常に素晴らしい小説に出会った物の、その小説を書いた作家はここ数年ヒット作も無く話題も無く、大手出版社としては露骨に優先順位は低い。
本を作るという事は商売である以上、良い作品だから出版出来るというのではなく、売れる計算が無い限りだす事は無理。
ある意味では当た...
今日は半日年休とりました。この本を読み終えるためってわけではないけど、でも何となく電車の中で結末を迎えるのは、いろいろ支
21日~22日。 本好きにはたまらない1冊だと思う。 舞台は『プリティが多すぎる』と同じ、千石社。 老舗で大手出版社の千石社の文芸部門に異動になって3年。 工藤彰彦は、売れっ子作家も担当する編集者。 彰彦は、あるパーティで自分の担当する作家、家永嘉人に会…
本当にステキな本に出会えました。
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