イラストは益田ミリ。装幀は野中深雪。初出「オール讀物」。短編集。いずれも不器用な人たちが織り成す、勘違いや争いなどを軽妙に描きます。出来事に翻弄されて起こる、喜怒哀楽や様々な感情を味わえました。「犬猫語完全翻訳機」、「正直メール」、笑いました。発明モノで少し星新一さん風味?。「いじめ電話相談室」、聡子みたいな相談員がいたら、きっと心強いなって思いました。おっちょこちょいな人々の愛すべき日々。荻原浩さんの溢...
装画は浅賀行雄。装丁は鈴木成一デザイン室。初出「朝日新聞」。転勤で田舎に引っ越した高橋一家が住むのは古い民家です。出世を断たれた夫・晃一。姑と夫に不満を持つ妻・史子。友達を気に病む中二の長女・梓美。喘息持ちの小四の長男・智也。認知症気味の晃一の母・澄代。ひとりひとりに移る視点、それぞれに抱えてる悩みがリアルです。ばらばらになりかけた家族が座敷わらしと出会い、絆を取り戻していきます。座敷わらしは、片...
イラストレーションは北村裕花。ブックデザインは鈴木成一デザイン室。「小説宝石」などに掲載の短編集。葬儀社の営業マン、脱サラ農業の家族、スーパーの係長、イケメンの戦隊ヒーローが気になる専業主婦、寿司屋の主人、料理研究家、住職の7人が主人公。状況に翻弄され、悪戦苦闘する市井の人たち。その滑稽さ、可愛らしさ、哀しさをユーモアあふれる文章で描いています。皮肉や切なさもあり、楽しく読めました。忙殺され振り回...
ブックデザインは緒方修一。オブジェ制作・写真撮影・デザインは矢島高光。<ミステリーズ!>vol.1-vol.20連載を加筆訂正。創元クライム・クラブの一冊。『ハードボイルド・エッグ』続編。主人公で語り手の私は私立探偵、最上俊平。和服美女の依頼はロシアンブルーの猫捜し。秘書に金髪碧眼の美人も?。もう一件、厄介な先から仕事が…。ハードボイルドを気取った減らず口(?)で、招くトラブルに悩まされる最上。ユーモラスで軽...