![]() | 銀盤カレイドスコープ〈vol.6〉 (集英社スーパーダッシュ文庫) (2005/11) 海原 零 商品詳細を見る |
イラスト:鈴平ひろ。集英社スーパーダッシュ文庫。
これまでのあらすじは過去記事をご参照ください。
オリンピック−その輝かしい舞台に人一倍強い思いを抱く2人のアイシーセレブ、
至藤響子とドミニク・ミラーが今回は語り手になって物語を進めていきます。
至藤響子は強制、ドミニク・ミラーは幸運な出会いで氷の住人となり、
頂点を目指してきた2人の友情と宿命。
さまざまなトラブルとアクシデントがそれぞれに襲いかかり、
次ぎこそはと思った矢先に彼女たちに立ち塞がるライバル桜野タズサの影。
そしてトップスケーターが総結集した2009年世界選手権が開幕。
2人は勝利をその手につかむことができるか、がこれまで以上に熱く語られていきます。
ドミニク・ミラーにはやはり感情移入できませんでしたが、
怒りと勝たねばならないプレッシャーはよくわかりました。
至藤響子は日本的というか、自分を知ることで自然体になっていった
成長の跡が良くうかがえました。
完結のはずの7巻ではどういった展開を見せるのか、多いに楽しみです。
銀盤カレイドスコープ〈vol.6〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)
海原 零


イラスト:鈴平ひろ。集英社スーパーダッシュ文庫。これまでのあらすじは過去記事をご参照ください。
今や実力も名声もワールドクラスのプリンセスワンダー(自称。世界屈指の嫌われ者スケーター)こと桜野タズサ。京都で、来日していたキャンドル・アカデミアと偶然出会います。彼女は女子シングルの世界ジュニアチャンピオンで英国人のアイドル兼スケーター。マスコミに追われる中、親近感を抱き仲良くなります。
ところが家に招くとヨーコとの間は一触即発。しかもキャンドルの兄でロックスターのエアー・ウッドがなぜかタズサにゾッコンに惚れて突っ走る有様。今回はコミカルなままで終るのかと思ったらマスコミにも怒らなくなったタズサの譲れない部分をキャンドルが刺激。タズサは負傷をおしてキャンドルと対決することに。
そうそう、観客が審査するオーディエンスコートでキャンドル・アカデミア、ステイシー・ラングローブ、アレッサ・デュブリエ、オルガ・モトコワが競技。スケートのまた違う魅力の一端も知ることができました。

イラスト:鈴平ひろ。集英社スーパーダッシュ文庫。
これまでのあらすじは過去記事をご参照。
今回はタズサの妹、桜野(さくらの)ヨーコ、12歳が主人公で語り手の私になります。
高島コーチ夫妻及び姉である桜野タズサと同居中。スピンが得意で、将来有望なノービスクラスのフィギュアスケーターと自分では思っていますが、まだ1度も優勝経験がないことが負い目になっていました。勘違いからのトラブルやライバルの神尾来夢へのタズサのコーチングなど、不安定な揺さぶられる日々ですっかり自信喪失に。1度は大好きなスケートをやめようとします。感情的と分かっていても止まらない気持ちにはらはら。
タズサと深く話し合いたどり着く和解。もう一度リンクに戻ることを決めるまでの心の軌跡が繊細に描かれていきます。タズサのマスコミのバッシングへの姿勢、妹への口にはふだん出さないけれど心に持っている気持ちが良く伝わってきて、姉妹っていいなあって思いました。
関連情報 海原零の読了本
・・銀盤カレイドスコープvol.1ショートプログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.2フリー・プログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.3ペア・プログラム 海原零

イラスト:鈴平ひろ。集英社スーパーダッシュ文庫。
今回のフィギュアスケートのグランプリファイナル、新聞で結果を知りました。浅田真央ちゃん、とても残念でした。エールを贈る気持ちで、本邦初の本格的スケート小説(たぶん)の、その後をご紹介します。これまでのあらすじは過去記事をご参照ください。
主人公で語り手の私:桜野タズサは、2006年トリノオリンピック後、アメリカに新天地を求めたフィギュアスケーター。明るい性格の親友、シンディ・ストラップが怪我したことから、急遽、シンディの相手役のオスカー・ブラックパールとペアを組むことを申し出ます。
ところが実際にペアを組んでみると、どんなに個人の技量が優れていても、タズサが持つ実績を駆使しようとしても、恐いわ難しいわ照れくさいわで、かなり困難なことが判明。タズサの憎まれ口炸裂で、ペアは解消の危機に陥ります。
今回はハードな練習の積み重ねから、呼吸、間合い、コンビネーションの難しさを体力やメンタル的なことまで含めて描いていきます。行き詰まり、そしてペア・スケーティングの開眼。ここからの逆転がすごい。ピートがいなくなった後、高飛車な性格と減らず口は控えめで、少し大人になり始めた兆しが眩しかったりしました。
関連情報 海原零の読了本
・・銀盤カレイドスコープvol.1ショート・プログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.2フリー・プログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.4リトル・プログラム 海原零

イラスト:鈴平ひろ。集英社スーパーダッシュ文庫。これまでのあらすじは前巻を乞う参照。
全日本選手権で代表の座を手にした、フィギュアスケーター桜野タズサでしたが、高飛車な態度のせいでマスコミの集中砲火を浴びることになります。
ピートが居るのもあと47日。オリンピック、フィギュアスケート女子シングル、フリーの日の24時ちょうどにいなくなることを念頭に置きながら、大事な試合を控え猛練習を積み重ねます。
押しつぶされそうなプレッシャーに襲われる夜も経験します。
そして迎えた2006年トリノオリンピック。アレッサ・デュブリエ、ドミニク・ミラー、リア・ガーネット・ジェイティエフ、オルガ・モトコワ、ステイシー・ラングローブ、ガブリエラ・パピィ・ポッゾなど、なみいる世界の強豪たちとの熾烈な戦いの有様を存分に描きながら、負けない気持ちで挑み続けるタズサの姿勢に感動しました。ピートとの別れのさりげなさが心に残ります。
数日前、テレビでフィギュアスケート番組を久しぶりに演っていました。
読んでみると、続いている猛暑の清涼剤になるかも、です。
関連情報 海原零の読了本
・・銀盤カレイドスコープvol.1ショートプログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.3ペア・プログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.4リトル・プログラム 海原零

イラスト:鈴平ひろ。集英社スーパーダッシュ文庫。第2回スーパーダッシュ小説新人賞、大賞受賞作!。著者には他に、「ブルー・ハイドレード」シリーズもあります。「愛のアランフェス」はスケートマンガの最高峰ですが、こちらはたぶん本邦初の本格的スケート小説。
主人公で語り手の私:桜野(さくらの)タズサは16歳のフィギュアスケーター。美貌と素質に恵まれていたものの試合で結果が出せず、高飛車な性格と減らず口で周囲に嫌われていました。2005年11月初旬のフィギュアスケートグランプリシリーズ最初のアメリカ大会は10位で失意の帰国。
トリノ五輪の代表切符が遠ざかる中、練習づけの日常が再開していたある日、霊的な波長が合うという理由で、落雷で魂が亜分裂したため天界に上がれなくなった享年16歳のピート・パンプスというカナダ人の幽霊に取り憑かれてしまいます。
考えていることは悟られなくても、見ているものは見られてしまうプライバシー侵害の状態から、やがて心を通わせ、信頼できるパートナーとなってオリンピック代表を選考する全日本選手権大会に挑みます。
普段の練習シーンでは割愛されていますが大会の競技の場面では、規定の点数のクリア、表現を伝えるためのさまざまなテクニックと迫真の演技力、限界まで要求される体力、気持ち・メンタル的な描写も存分に描かれて物語に緊迫感を生んでいます。
五輪代表を争う国内最強選手の至藤響子、おっとりした性格のタズサのコーチの高島優司、会うたびにタズサと舌戦を繰り広げるフィギュアスケート連盟強化部長の三代雪絵などのキャラクターも魅力的です。
各巻カラー口絵の後、物語の前にフィギュアスケートの基礎知識つきです。トリノオリンピックで注目された競技ですが、作者のスケートへの気持ちがしっかりと伝わってきます。こういう型破りな主人公も楽しい。
関連情報 海原零の読了本
・・銀盤カレイドスコープvol.2フリー・プログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.3ペア・プログラム 海原零
・・銀盤カレイドスコープvol.4リトル・プログラム 海原零

