「サンタっているの」と、百年ほどまえ、新聞社に投書した少女がいた。その名はバージニア・オハンロン。この素朴な質問に、ニューヨークのサン新聞は「社説」で答えた。その名文は、いろいろな形で読みつがれ、多くの人びとの心をあたためてきた。しかし、その少女のことはほとんど知られていなかった。「社説」の読者の要望に応え、バージニアの足跡をたどった。 12月18日NHKの番組「あさイチ」の特選!エンタで紹介されたク...
いま、世界が渇望する稀有な作家──村上春樹が考える、すべてのテーマが、ここにある。 自伝的なエピソードも豊かに、待望の長編エッセイが、遂に発刊! 目次 第一回 小説家は寛容な人種なのか第二回 小説家になった頃 第三回 文学賞について第四回 オリジナリティーについて第五回 さて、何を書けばいいのか? 第六回 時間を味方につける──長編小説を書くこと第七回 どこまでも個人的でフィジカルな営み第八回 学校につい...
珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その古い家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、迷宮のように深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその...
幼い少女ふたりの邂逅。過酷な生き方を余儀なくされた思春期少女たちは、もがきながら互いを希求し続け…。切ない欲望が交差する、ふたりのビルディングスロマン。百合長編小説。読む前から期待していました。読後も期待を裏切らない素晴らしいものでした。タイトルと表紙だけみると軽めの百合のように受け取りがちですが、結構重さもあります。オビに甘くて苦いとありますけど、それ以上の毒も少し含んでいました。女の子同士が求...