幾度も繰り返される殺人。殺されるのは渕上零治郎。認識できるのは孫の久太郎だけ。時間の反復落とし穴に嵌まり込んだ久太郎が、祖父の命を救おうと孤軍奮闘するが。タイムトラベルとミステリの融合作品。食い止めようとする久太郎。意に反して次々と起こる事件。解決への奮闘がコミカルです。そして七回死んだ男。西澤保彦さんのどんでん返しが効果的な作品でした。七回死んだ男 (講談社ノベルス)(1995/10)西澤 保彦商品詳細を見...
突然の大地震で、六人が逃げ込んだ先は、人格を入れ替える実験施設だった。脱出不能の隔絶された空間で連続殺人事件が起こる。犯人は誰の人格で、凶行の目的は何なのか。SF的状況の本格ミステリです。一人の死でわかりやすくなるはず。なのに、わからない上手な構成。舞台はアメリカ。登場人物の個性。よく物語が練られていました。六人格転移の殺人。西澤保彦さんの意欲作。結末が感動的でよかったです。人格転移の殺人 (講談社...
訳の分からぬ大がかりな事件を調べるりんの元へ訪れた青年みはるは、人の心の不審事を当人に推理展開させ、真相を喋らせてしまう超能力者だった。忘れていた過去の記憶。思い出した本人が推理解明する特殊能力の山吹みはる。見えない白鹿毛りんの事件。だんだん繋がっていくのが巧妙です。自覚なき完全無欠の名探偵。西澤保彦さんの土佐弁がユニークな作品でした。完全無欠の名探偵 (講談社ノベルス)(1995/06)西澤 保彦商品詳細を...
「嵐の山荘」に引き寄せられた怪寄な人々。そこで万里が犯したドミノ殺人。だが同時に、万里の親友の園子も、何者かによって殺されていた。園子を殺したのは、万里が殺した六人のうちの誰かのはず。次々と殺される人々。荒唐無稽、無茶苦茶でつい笑えました。伏線の予想を外す結末です。抱く殺意の集う夜。西澤保彦さんのブラックユーモア作品。意表を衝かれました。殺意の集う夜 (講談社文庫)(1999/11)西澤 保彦商品詳細を見る殺...