北村志織は、引っ越したばかりのマンションの自室で、怪奇現象に遭遇した。ありえない場所から人が語りかけてくるのだ。「平野です」とその声は告げる。同じ建物に住んでいるが、話したことのない男性の名だ。ただし、「未来の平野」なのだと彼は続けた―。男はみんな奇跡を起こしたいと思っている。好きになった女の人のために。『雨恋』の著者が描く、時空を超えたラブ・ストーリー。何気ない日常の中で、不意に起きる不思議な出...
骨董屋の店先から小学生・及川衛の家にやって来た椅子が、口をきいた。しかも、口を開いた途端シャーロック・ホームズばりの推理を披露し始めて。短編集。奇抜な設定。衛に起こる日常の謎。卓越した推理で解きます。楽しい会話。人生の機微を感じる解決。温かい描写がよかったです。喋る安楽椅子探偵アーチー。松尾由美さんの安楽椅子探偵もの。読後爽やかです。安楽椅子探偵アーチー (創元推理文庫)(2005/10)松尾 由美商品詳細を...
イラストレーションは鈴木志保。ブックデザインは丸尾靖子。夏休みを父親と港町で過ごすカズヤは、ミツルと故人資産家の財産探しを始めます。「七つに分けて、信頼する仲間に託した」看護師が聞いた言葉がキーワードです。方向音痴の泥棒、ダビデの星、図書館司書の吉岡さん。謎がワクワク感を煽ります。ミステリジャンルとしては見えない犯人モノですが、そちらは予想通りでした。松尾由美さんといえばファンタジー要素がつきもの...
装画・挿絵は加藤木麻莉。ミステリーYA!。ネタバレありです。わたし村尾信乃は高校二年の夏休み、家庭教師のアルバイト面接で別荘地に行きます。女子高生限定で、気難しいと聞いていた生徒は、美少女の阿久根芽理沙でした。小生意気だけど寂しさを漂わせている芽理沙が魅力的で、信乃は興味を持ちます。そして真夜中、芽理沙は異様な姿の生物、人くい鬼モーリスを引き合わせるのです。芽理沙は、大人には見えないし、人間に害は加...