
イラストレーションは片山若子。文庫書き下ろし作品(小市民シリーズ)。
2001年、第五回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を「氷菓」で受賞デビュー。ほかの作品「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」(ここまで古典部シリーズ)、「夏期限定トロピカルパフェ事件」(小市民シリーズ続巻)、「さよなら妖精」「犬はどこだ」など。(追加:「ボトルネック」)船戸高校に入学した主人公で語り手のぼく、小鳩常悟朗:通称小鳩くんと、小佐内ゆき:通称小佐内さんは、ともに中学での手痛い経験を踏まえて恋愛関係も依存関係もない互恵関係を結び、小市民を目指そうとします。それなのに、ひんぱんに現れる奇妙な日常の謎を解くことになってしまう小鳩くん。その推理を描く連作短編集。
初米澤さんでした。消えたポシェット、意図不明の二枚の絵、割れたガラス瓶はすぐわかりました。でもおいしいココアの謎はお手上げで、知里先輩の叫びに共鳴(p144)。春期限定いちごタルトごと盗まれ壊された自転車の復讐はサスペンス満点の、一見独立しているようで、つながっている事件でした。
この作品の魅力は謎解きもありますが、キャラクター造形でしょう。
表情やしぐさで言葉とは裏腹のホンネまで見抜いてしまうために小賢しさを捨てたい小鳩くん、小動物然として引込み思案に見えて音もなく忍び寄る執念深い小佐内さん。彼女の言う「業が深いね」という言葉が印象的でした。
小鳩くんの小学校時代を知る同級生、野暮でお人好しですが認めていて頼りになる堂島健吾もいいポジションにいます。
読んでみて支持されている理由、キャラクターの魅力がわかりました。
そしてスイーツが食べたくなりました(私はミルフィーユが好きです、笑)。
関連情報 米澤穂信の読了本
・・
夏期限定トロピカルパフェ事件 米澤穂信・・
犬はどこだ 米澤穂信・・
ボトルネック 米澤穂信・・
インシテミル 米澤穂信・・
遠まわりする雛 米澤穂信
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■やぎっちょ読書感想文
いつか摑むんだ、あの小市民の星を
うーむ。まいったなぁ。
あのねですね。だからねですね。
やぎっちょ古典部シリーズをまだ4作目の短編集しか読んでいないわけですね。
ということはですね。
学園で
すでに「夏期限定トロピカルパフェ事件」も待機中です(笑)。