2009/07/03

シシリエンヌ 嶽本野ばら

装幀は松田行正。「新潮」2005年9月号10月号掲載。
秀逸なファッションセンス、洗練された言葉遣い。
ホラーそのものの恐怖感。
1作ごとにテイストを変え新しい要素を取り入れている魅力。
熱狂的に好きじゃないのに、なぜかこれまで読んでいます。

美形の男子で語り手の僕が、
CDよりもレコードが主流で携帯電話も未発達の頃を回想。
高校三年生・十七歳の冬に二十四歳の貴方と五歳の時以来の再会。
貴方は美容院を営む叔母の一人娘・従姉で高校を十五歳中退、
約十年ぶりにフランスから帰国。
そのスタイルと強烈な視線に僕が一目ぼれしたことから始まった恋。
悪魔に魅入られたように満たされ繰り広げられる蠱惑的な世界。
官能の極みに耽溺していきます。
そしてその先の出来事と急転直下の別れ。
この告白文を書いた動機までを詳(つまび)らかに
写実的に赤裸々に綴る哀切な長編小説。
若い頃の感受性を思い出したり、
この内容でも気品を保つ文章に驚いたりしました。
恋愛のドラマチックな摩訶不思議さを感じたりしました。
ハードな描写のシシリエンヌ。嶽本野ばらさんの美学が花開いています。
シシリエンヌシシリエンヌ
(2005/12/20)
嶽本 野ばら

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シシリエンヌ
嶽本 野ばら
4104660027

シシリエンヌ (新潮文庫)
嶽本 野ばら
4101310726

テーマ : 読書感想文 - ジャンル : 小説・文学

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