装幀は緒方修一。
照明器具メーカー勤務で、認知症の実母・政恵と同居している前原昭夫が、
妻・八重子からの電話に急かされ、帰宅して見たものは少女の死体でした。
犯人の中学三年の息子・直巳を自首させようとしますが妻に説得され、
息子を守るために邪悪なアイデアの実行を決意します。
一方、警視庁捜査一課の新米刑事、松宮脩平は、物心ついた頃からの恩人で、
癌に冒され余命幾ばくもない状態の伯父、加賀隆正を見舞いながら、
父の見舞いに来ない従兄に焦りや悔しさを感じています。
そして上記の女児殺害の事件捜査で、
その従兄で練馬署の刑事である加賀恭一郎と組むことになります。
『容疑者Xの献身』の後だけに期待しすぎないように気をつけて読み始めました。
東野さんの作品はわずかしか読んでいませんが、『レイクサイド』『さまよう刃』に続く、
家族・親子テーマの重い物語でした。
平凡な家庭で突如起こった絶望的な現実から、家族と向き合わない夫・
嫁と姑の対立・認知症介護・多発して歯止めが効かない少年犯罪・・・
現代社会が抱える問題が浮き彫りになります。
この家族に、腹を立てながら読んでしまいました。
最初からわかっている犯人を守るという目的は前作同様ですが、
その方法はグロテスクで戦慄するものでした。
伏線があったので、謎解きは途中まではわかりましたが、
刑事、加賀恭一郎は理詰めで解決するのではなく、
家族自身の手で犯行を解き明かすことに挑みます。
そしてその先に隠されていた驚愕の真実。
わずか二日間の出来事をノンストップで一気に読ませます。
さまざまな親と子の姿を描き、やりきれなさや切なさも含めて、
最後の加賀父・息子の特別なやりとりにまで目配りが行き届いた、
読み応えのある作品でした。
印象に残った言葉:「刑事というのは、真相を解明すればいいというものではない。
いつ解明するか、どのようにして解明するか、ということも大切なんだ」
「この家には、隠されている真実がある。それは(中略)この家の中で、
彼等自身によって明かされなければならない」
1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞。
1999年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞を受賞。
2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞。
主な作品『宿命』『白夜行』『幻夜』『どちらかが彼女を殺した』『毒笑小説』
『時生』『手紙』『さまよう刃』など多数。「小説現代」1999年12月号の掲載をもとに書き下ろし。
関連情報 東野圭吾の読了本
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著者:東野圭吾 書名:赤い指発行:講談社書き下ろし度:★★★☆☆直木賞受賞後第1作となる長編書き下ろし…だそうです。<中年サラリーマン松原昭夫は妻、中学生の息子、痴呆症の母と4人暮らし。妻と母の関係、ゲームオタクの息子など家庭の悩みは尽きない。そんなある
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東野 圭吾 赤い指 直木賞受賞後第一作。構想6年の後に書きあげられた書き下ろし長編小説、ついに登場! 身内の起こした殺人事件に直面した家族の、醜く、愚かな嘘に練馬署の名刑事、加賀恭一郎が立ち向かう。ひとつの事件を中心に描き出されるさまざまな親子像。東野
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☆☆☆☆・ 赤い指東野 圭吾 (2006/07/25)講談社 この商品の詳細を見る直木賞受賞後第一作。構想6年の後に書きあげられた書き下ろし長編小説、ついに登場! 身内の起こした殺人事件に直面した家族の、醜く、愚かな嘘に練馬署の名
「容疑者Xの献身」から約1年、新作「赤い指」は、東野圭吾ファンが待ちに待った、待望の書き下ろし長編小説である。しかも、である。今作は僕の大好きな「加賀恭一郎シリーズ」なのである。今作では、過去のシリーズでは語られなかった、加賀と父親との間....
赤い指この本はどくしょるーむのia.さんにオススメしてもらいました。ありがとうございました!■やぎっちょ書評加賀刑事モノの最新作。いきなり加賀父が出てきたのでビックリしました。この本が第7作で、第6作の「嘘をもう一つだけ」を読んでいないので、ひょっとす...
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タイトル:赤い指著者 :東野圭吾出版社 :講談社読書期間:2007/05/09 - 2007/05/10お勧め度:★★★★★[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身によって明かされなければならない-。犯罪を超えたその先に
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評判が良くない「赤い指」と、評判がとても良い「悪意」。両方に加賀刑事が登場しています。
講談社より¥1575で発売中 <あらすじ> 犯罪を超えたその先に、本当の闇がある。2日間の悪夢と、孤独な愛情の物語 直木賞受賞第1作 書下ろし長編小説 「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身によって明かされなければならない」 (..
確かに、一気に読ませますね。
さすが東野圭吾です。