もう誰も、好きにならない。鉱石店でアルバイトをする大学生の修二は、そう心に決めていた。
しかし、店に来る少女・雪衣のことが少しずつ気になり始める。
次第に距離を縮めるふたりだったが、彼女は自分の素性を一切話さない。
だが、ついに彼女が隠していた秘密を知っていしまう。その時、修二は―。
人を深く想うということを描いた、心に響く美しい青春小説。
舞台は盛岡。修二と黒い服の雪衣との関係が中心。
店に関わる人々の切ない挿話も織り込みながら展開します。
主人公だけでなく、他の登場人物にも共感しながら読みました。
精一杯に生きていても悲しいこともたくさんある人生。
周りの人が支え励ましあうことが爽やかに感じられます。
好きな君に舞い降りる白。関口尚さんの素敵な青春小説でした。
君に舞い降りる白 (集英社文庫)関口 尚

君に舞い降りる白 関口尚
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「あなたの石」を文庫化にあたり改題。
正直言うと、「あなたの石」っていうタイトルはあまり釈然としていなかったから、改題が素直にうれしいです。
その女の子がうちの店にやってきたのは、冬真っ只中の二月のことだ。
僕は石を売るアルバイトをしている。
僕は、もう...
あらすじーーもう誰も、好きにならない。鉱石店でアルバイトをする大学生の修二は、そう心に決めていた。しかし、店に来る少女・雪衣のことが少しずつ気になり始める。 次第に距離を縮めるふたりだったが、彼女は自分の素性を一切話さない。だが、ついに彼女が隠...
表紙の切なさと表題に引き込まれて購入。これが「あなたの石」という原題のままだったら買ったかどうか。
”君に届けたい光がある――
鉱石を売るバイトをする大学生の桜井は、客の雪衣に恋をする。しかし、彼女は自分のことを全く話そうとしなかった。そしてお祭りの夜、桜井は雪衣の衝撃的な過去を知り――。”(集英社HPより:表紙あり)
好きになった相手に何が出来るのか、
関口尚 著『君に舞い降りる白』(集英社文庫)
【2008..01.03】読了。
(2008年1冊目)
恋愛小説って苦手な意識があったんですけどね。
なぜか、手に取ってしまったんです。
気の迷い?
苦手ジャンルにも挑戦しようという前向きな決断か。
苦しい中にいる登場人物が前を向こうとする姿に、力をもらえますよね。
個人的には2章の祭りの夜の描写が好きです。
若い修二の真っ直ぐさが伝わってきたりして。