いろいろなことがある、15歳。
わたしたちはわたしたいのすべてを伝えることも、知ることもできない。
理解することもできない。それでいいのだ、きっと。
本が好きな杏、バドミントン部のエース・樹里、甘えっ子キャラの美香。
クラスでは仲良し3人組だけど、ときどきお互いの気落ちが読めないときがある。
受験、恋、家族、友情……三者三様の思いを抱いて過ごす、最後の中学生活。
もうすぐ、新しいわたしたちの日々が始まる。
三人の中学三年生を主人公に個性的な同級生真由子がからみます。
派手な事件や運命的な恋愛話や劇的なクライマックスなどがない日常の物語。
だけど思春期の女子たちには毎日がドラマチックです。
受験に恋に友情に、思春期特有のもどかしく揺れる心がリアル。
すれ違いや失恋、新しい世界の確立や自立など葛藤の中で成長していきます。
繊細な心のひだに共感しながら、思わず声援を送っていました。
素直な気持ちの独白。教室やファストフード店での生き生きした会話が可愛い。
現役青春中の方も懐かしい方も、胸キュンの切なさを味わえておすすめです。
いつか「その角を曲がれば」濱野京子さんの清々しい読後感の一冊です。
その角を曲がれば濱野 京子 網中 いづる

その角を曲がれば 濱野京子
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中学生の頃の、微妙な友だち関係のことを、かなりリアルに思い出しました。
青春だなぁ。
その角を曲がれば網中 いづる 講談社 2007-02-15売り...
『その角を曲がれば』
濱野京子
講談社
フォア文庫に『天下無敵のお嬢さま!』という、
こうの史代が表紙の絵を描いてるシリーズがあっ...
濱野京子作、講談社、2007年
県の取り組みで、1年ごとに「子どもにすすめたい本」っていうのを選んでいるらしいのですが、それの中学生向けに挙げられていた一冊。
高校受験を前にした、15歳の女の子3人のお話。
という、まあ、ありきたりっちゃあ、ありきたりな...
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