そもそも二人は、なんでもなかったのだ。あとから考えても、線引きはできない。
人生に突如起こる取り返しのつかないこと、日常のなかに潜む不穏との境目を鋭敏に描き出す、
注目の作家・椰月美智子の最新作。
夫婦を中心とした日常の話を描いたシンプルな短編集です。
それぞれに違う夫婦。別れの話や辛い話。この状態でこの状況こんな気持ち。
世間の人もこんな思いなのかな、冷静に受け止めているのかなとか考えました。
幸せそうでも実はそれぞれ悩んだり悲しかったり怒ったりやりきれなかったり。
そう気づくと元気づけられます。楽しいだけじゃなくいろいろあるのが人生です。
一定の距離を置いた第三者目線の文章が心に沁み込んでくるようでとてもよかった。
甘苦い「枝付き干し葡萄とワイングラス」椰月美智子さんの夫婦の機微が巧みです。
目次
城址公園にて/風邪/夜のドライブ/たんぽぽ産科婦人科クリニック/
プールサイド小景(仮)/七夕の夜/枝付き干し葡萄とワイングラス/
甘えび/おしぼり/どじょう
超短編を含む短編集 枝付き干し葡萄とワイングラス椰月 美智子

枝付き干し葡萄とワイングラス 超短編を含む短編集 椰月美智子
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そもそも二人は、なんでもなかったのだ。あとから考えても、線引きはできない。人生に突如起こる取り返しのつかないこと、日常のなかに潜む不穏との境目を鋭敏に描き出す、注目の作家・椰月美智子の最新作。
本当に日常をそのままに切り取ったような短編ですが、事件が
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「枝付き干し葡萄とワイングラス」(講談社)椰月美智子著
10編の短編からなる本です。
とても淡々としたお話なんですが、日常でふと感...
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