芸術棟に、フルートを吹く幽霊が出るらしい―
吹奏楽部は来る送別演奏会のため練習を行わなくてはならないのだが、
幽霊の噂に怯えた部員が練習に来なくなってしまった。
幽霊を否定する必要に迫られた部長に協力を求められ、
葉山君は夜の芸術棟へと足を運ぶが、予想に反して幽霊は本当に現れた!
にわか高校生探偵団が解明した幽霊騒ぎの真相とは?コミカル学園ミステリ。
第16回鮎川哲也賞佳作入選、期待の新鋭のデビュー作。
主人公の美術部員葉山くんと事件の謎を推理する文芸部長伊神先輩。
登場人物が丁寧に描き分けられ生き生きしていて魅力的。好感が持てます。
会話も楽しく、くすっとなる場面や文章が時々入っているのも良いです。
無関係と思えるプロローグと幽霊騒動が最後にはきれいに結びつきます。
ライトノベルっぽい雰囲気を醸し出してトリックもそれなりに良かったです。
練り込まれた文章。決して温いだけに終わらせなかった事件の結末も評価できます。
長編でも比較的読みやすくミステリー初心者や中学高校生くらいにおすすめです。
幽霊は「理由あって冬に出る」似鳥鶏さんのデビュー作。次回作が楽しみです。
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理由あって冬に出る 似鳥鶏
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これは『わけあって冬に出る』と読みます。
(このごろルビがついたタイトル多いな……)
帯には
『芸術棟に幽霊が出るらしい。壁男まで出るらしい!?
にわか高校生探偵団が解明した幽霊騒動の真相とは?...
2007年刊行の青春ミステリ、部活ミステリと言った方が正しいか
骨格のしっかりとした、日常の謎モノ、読後感も後味すっきり?
キャラも中々に魅力的だが、寧ろ主役は彼らを納める「箱」の方かもしれない
やや刊行から日は経ってるが、雰囲気が良いので続編を望みたい所...
第16回鮎川哲也賞佳作入選という微妙な煽りの学園ミステリーです。文化部所属の高校生達が学校の怪談を推理するという、正直、ミステリー小説とも言いがたいような温いミステリーです。殺人事件とかじゃないしね。これはこれでラノベみたいなコミカルでほんわかした世界観...
第16回(2006年)鮎川哲也賞佳作作品 『理由(わけ)あって冬に出る』 似鳥鶏(にたどり けい) 美術部、演劇部、吹奏楽部、文芸部といった 文系の部室が集まった芸術棟を舞台に 学校の怪談を絡めたミステリー。 高校1年葉山は、吹奏楽部の部長高島や秋野麻衣と…
理由あって冬に出る (創元推理文庫 M に 1-1)(2007/10)似鳥 鶏商品詳細を見る
::: ミステリ ::: ★★☆☆☆
2007年10月末に出版された、似鳥鶏のデビュー作。
第16回鮎川哲也賞・佳作入選だそうで...
作者デビュー作。『さよらならの次にくる』を買ったら前巻があるって気づいて買ってきました。簡単に。
古くから建つ芸術棟に都市伝説のような噂が立った。壁男がコツコツ足音をさせて近づき捕まると壁に引きずり込まれるというー
美術部に所属する葉山は、芸術棟の鍵を借りに来た演劇部の秋野たちと一緒に噂の真相を確かめることになるが…
意外と小さな謎解きがほろほろ...
理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)著者:似鳥 鶏東京創元社(2007-10)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る
結構前のことなのだけれども、本に飢えていた時期があって、ウロウロと高 ...
理由あって冬に出る (創元推理文庫 M に 1-1)
似鳥 鶏
某高校の芸術棟には‘壁男’の怪談がある。昔、首を切られて殺された男子生徒が壁に塗りこめられていて、夜になると現われて壁に引きずり込むという、よくある怪談。しかし更に、フルートを吹く幽霊が出るという
あとがきの方が面白かった、とか書くと怒られそうですが。 おや?と思う箇所もありましたが、なかなか面白いミステリィですね的な感想を書こうと思っていたのに、あとがきで全部持って行かれたような。さておき、真面目な話をすれば結局...の説明は無いままなので、ミステ…
7月ごろ読了。
本作は第16回鮎川哲也賞で佳作入選したものです。
いわゆる「日常の謎」物なのですが、若い読者層を狙ってか、表紙の絵は何ともライトノベル的です。
その期待(想像)を裏切らず、軽いテンポの語り口で、魅力的なキャラクターあり、学園生活に散
さっそくトラックバックしてみました。
この本おもしろいですよね!
私も楽しく読みました。