市役所に勤務する岩室とペット葬儀社で働く手原は、
大阪の新興住宅街地に居を構える隣人同士。
しかし、小さな誤解からお互いに始めた嫌がらせが、
職場や家族までも巻き込むエスカレートぶり。
どんなにムカついても、腹が立っても、「猫をかぶった状態」でやり過ごすのが、
普通の大人である―が、仮面が一度剥がれてしまったら!?
お互いに引くに引けず、誹謗中傷嫌がらせがどこまでもヒートアップする泥仕合…。
隣の家の住人が気に入らんとか、上司がアホやからとか、
とにかく日常にむかついている人、ここまでやってみませんか?おススメです。
お隣のご主人同士での仕返し合戦。主人公は2人ともマジメな勤め人。
世の中にはこんなにいろいろな嫌がらせの方法があるのかって驚きです。
どちらかが悪いのでなく、それぞれに抱えている仕事のフラストレーション。
実際にうらむ相手は職場の無能上司や嫌な客だったりするのです。
家庭や仕事のストレス発散がこれじゃ情けないって始めは批判的な印象。
読み進んで、次にどんな嫌がらせを考えるのか楽しみになるのが不思議。
ストレスに社会人なら共感。どこかユーモラスで滑稽に読める理由かもです。
どこでも起こりそうなちょっぴり恐ろしい要素もあります。
どろ「どろ」山本甲士さんのユーモアに怖さを秘めている作品です。
どろ 山本甲士・単行本 楽天からも購入できます。
どろ 山本甲士・文庫 楽天からも購入できます。
どろ 山本甲士
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どろ (小学館文庫) 作者: 山本甲士 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2004/11 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (11件) を見る 山本 甲士さんの長編小説。 大分前に教えてもらって未だ読んでなかったので、思い出して読んでみる。 ちなみに「かび」も読ん
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「どろ」は、編集者さんと飲んでいて、何気なく提案したら食いついてきて、書かせてもったんです。
あまり売れませんでしたけど、業界内では多少注目を浴びたようで、その後いくつかの会社から声がかかるようになりました。
私にとっては、分岐点になった小説ですね。