働くことを通してつながる、父と娘の物語。親から継いだ会社を倒産させ、
その後再就職して働き続けた男と、そんな父の背中を見て働くことに夢を託すようになった娘。
会社で、家で、時に床屋で交わされた二人のやりとりを描く長編。
宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。
罪悪感をぬぐえないまま再就職し定年まで働き、もうすぐ「人生の定年」も迎えようとしている。
だが、そんな勲の働く姿こそが、娘の香を「会社」の面白さに目覚めさせて―
「仕事」によって繋がった父と娘を、時間をさかのぼって描く連作長編。
お墓を買いにきた老人がどんな生涯を生きてきたのか少しずつ見えてくる構成。
墓地の下見で代替わりをしている床屋から、物語は時間を遡っていきます。
結婚相手を連れた娘、会社を辞めて独立する娘、会社が倒産、職場見学する幼い娘。
そうした人生の節々それぞれで出てくる床屋さんでの出来事。お父さんと娘の愛情。
少しわがままで甘やかされて育った娘がいろんな場面で頼りにするお父さん。
宍倉勲の真面目な努力。人情に厚く誠実に生きようとすることで起こる紆余曲折。
周りの慕う人たち。娘との関わり、いろいろな二代目を通じて見事に描く人生模様。
希望や挫折、悩みを抱えながら、年齢ごとに役割を変えて生きていく人の一生。
家庭や社会の中でのそんな当たり前の営みがとても愛おしく感じられます。
馴染みの「床屋さんへちょっと」山本幸久さんの大事に読みたくなる作品です。
目次・桜/梳き鋏/マスターと呼ばれた男/丈夫な藁/
テクノカットの里/ひさしぶりの日/万能ナイフ/床屋さんへちょっと
床屋さんへちょっと 山本幸久 楽天からも購入できます。
床屋さんへちょっと 山本幸久
- http://1iki.blog19.fc2.com/tb.php/1727-038f167d
トラックバック
ガザニア
花言葉
あなたを誇りに思う 身近の愛 潔白 きらびやか
*****************************************
床屋さんへちょっと/山本幸久
父が一代で築いた会社を引き継ぎ
勲は生真面目に二代目として踏ん張ってきたが
...
床屋さんへちょっと(2009/08)山本 幸久商品詳細を見る
内容(「BOOK」データベースより)
宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。罪悪感をぬぐえないま...
シアワセエピソードだけじゃない
床屋さんへちょっと
山本幸久 著
主人公・宍倉勲は親から継いだ製菓会社を20代半ばで倒産させ(ああ2代目のジンクス)たが再就職して働き続 ...
宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。罪悪感をぬぐえないまま再就職し定年まで働き、もうすぐ「人生の定年」も迎えようとしている。だが、そんな勲の働く姿こそが、娘の香を「会社」の面白さに目覚めさせて―「仕事」
床屋さんへちょっと 作者: 山本幸久 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2009/08/26 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (10件) を見る 今回もお仕事小説ですが、床屋さんの話ではなかった。 父の後を継いで製菓会社の社長になったけれどもいろ
山本幸久氏の床屋さんへちょっとを読了しました。「おっ、今度は理容師さんのお仕事小説か」という予想は…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
&...
藍色さん
簡潔な説明でわかりやすいですね
きりっとした文章☆
わたしはついのめりこんで
気に入った箇所を強調してしまいます
全体を読みきっていないなあと
わかってはいるのですが・・・
山本幸久さんの作品は
どれもみんな好きです♪
さよつき