念願の詩集を出版し順風満帆だった婚約者の突然の自殺に苦しむ相場みのり。
健診を受けていないのに送られてきたガンの通知に当惑する佐藤まどか。
決して手加減をしない女探偵・葉村晶に持ちこまれる様々な事件の真相は、
少し切なく、少しこわい。構成の妙、トリッキーなエンディングが鮮やかな連作短篇集。
シニカルでシュールな後味が悪い短編ばかりです。
家族関係での苦労から物事を客観的に冷めた目で見ている主人公の葉村晶。
誰に対しても公平な態度は一見冷淡ですが地位・名声に媚びない強さ。
そして家族に見捨てられた人を放っておけない優しさがあります。
世の中の不条理に独り立ち向かう探偵・葉村晶がとてもかっこいいです。
苦い「依頼人は死んだ」若竹七海さんの鋭い感性と洞察力が光る短編集です。
目次・濃紺の悪魔/詩人の死/たぶん、暑かったから/鉄格子の女/
アヴェ・マリア/依頼人は死んだ/女探偵の夏休み/
わたしの調査に手加減はない/都合のいい地獄
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「依頼人は死んだ」若竹七海
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ちょっと間が開いてしまいましたが、特に何があった訳ではなく、単にペースが落ちた
お前にはノルマでもあるのか?ってくらい本読みまくり。
ここ数日何故か不眠症気味なのが理由の一つでもあるんだけれど。
「水曜どうでしょう」見終わって(この時点で既に深夜二時近く)ベッドに入り今日はな...
冬の物語「濃紺の悪魔」
身辺警護の依頼人は毎日別の人間から狙われている?
春の物語「詩人の死」
友人の婚約者はなぜ自殺したのか。
夏の物語「たぶん、暑かったから」
正義感が強い姉御肌。そう称されるOLはなぜ上司を刺したのか?
秋の物語「鉄格子の女」...
トラックバックありがとうございました。
eoに移行してから、スパム以外の初めてのトラックバックで、すごく感激しました。
これからも、よろしくお願いします。