海に臨む瀟洒な邸宅、十棟が並ぶヴィラ。
その一棟、密室状況の空き家で死体が発見された。
所持品もなく、顔と手が潰され、身元の特定は困難。
聞き込みに懸ける葉崎署員だが、ヴィラの住人は皆、一癖も二癖もある人間ばかり…。
聞き込みのたびに、担当の一ツ橋巡査部長と駒持警部補の眉間の縦皺が増えていく。
そんなおり、さらにヴィラ内である人物が殺害される!
連続殺人により、住人たちの秘められた事実が次々と明らかになり…!?
洒脱な語り口で、ミステリーの縦糸とユーモアの横糸とで織りあげる、
著者会心の書下ろしミステリー快作。
おぞましい出来事なのに、なぜかほんわかした雰囲気の漂う出だし。
殺人事件が起きたというのにユーモア、ほのぼの感があります。
崩れていくありふれたご近所関係。住人たちの過去の秘密が暴かれていきます。
一癖も二癖もある住人たちの素顔。誰が犯人なのか?わくわくしながらの読書です。
人間関係を毒づきながらもほのぼの感。クスリと笑える部分も散りばめられています。
典型的なコージーミステリにユーモアと毒を織り込んだフーダニットの秀作です。
苦く温かい「ヴィラ・マグノリアの殺人」若竹七海さんの隠し味が利いたミステリーです。
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「ヴィラ・マグノリアの殺人」若竹七海
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このところ立て続けに若竹七海の作品を読んでいます。
葉崎?シリーズの第一作目にあたるのがこれ。
今まで読んだものはコージーミステリーと言うそうですが、
ミステリーにもいろんなジャンルがあるんですねぇ。
どうやらコージーミステリーは私の肌にあっているよう...
今日の1冊は、若竹七海の『ヴィラ・マグノリアの殺人』です。海のそばに建つ、ヴィラ・マグノリア。不便なところだけど、ながめはピカイチ。その空き家になった一棟で、死体が発見されます。ヴィラの住人は一癖も二癖もある人間ばかり。だから、担当刑事達は聞き込み一つ
久しぶりに若竹七海さんの作品を追いかけたくなりました。