ミステリ作家・浅間寺竜之介は愛犬のサスケとともに、
京都北山をさらに分け入った「地図にない村」へやって来た。
村で行なわれる奉納の舞をぜひ見て欲しいと誘われたのだ。
舞手はすべて若い女性で、祭りの前日に、近親を集めて最後の稽古舞が披露された。
通し稽古の会場で、幻色の蝶を模した優美な舞に、竜之介は圧倒される。
悲劇は舞の終幕とともに始まった。
舞手のひとりが、衆人環視の下、しかもわずかな時間の隙に、
刃物で胸を一突きにされて殺されたのだ。
「どう考えても犯人がいないんです」竜之介はやがて、ある可能性に気付くが…。
美しくも切ない痛み、「消えた乙女の伝説」、そしてゼフィルスの棲む場所とは…。
狂おしいほどの哀惜を封じ込めた本格長編ミステリ。
物語に関係する知識が勉強になります。登場人物が魅力的です。
本当の人間がそこにいて、動いているように感じます。
そこから、村という閉鎖された社会がリアルに迫ってくるんです。
ファンタジー感溢れるミステリー小説。村の伝説と乙女たちの想い。美しい話です。
目の前に浮かぶ美しい世界を想像してシーンの色彩を堪能。
美しいものは、やがて消えてしまうのか、と切ない気持ちになりました。
ゼフィルス「風精の棲む場所」柴田よしきさんの美しく切ない本格ミステリです。
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風精の棲む場所 (光文社文庫) 作者: 柴田よしき 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2005/06/14 メディア: 文庫 クリック: 3回 この商品を含むブログ (11件) を見る ミステリ作家・浅間寺竜之介は愛犬・サスケを連れて、京都・北山の奥深くにある地図にも載ってない村・風神村
風精(ゼフィルス)の棲む場所
ファンからのメールを受けて推理作家の浅間寺竜之介が愛犬サスケと共に向かったのは「地図にない村」。
そこで起こった殺人事件をうっかり竜之介が解 ...
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