心に傷を負った若き侍と、江戸の下町でたくましく生きる孤児たちの、
強い絆とままならぬ過去への思いを描く青春時代小説。
いつかどこかの江戸時代といった雰囲気で、きちんと「時代劇」しています。
孤児ばかりのすり集団の一味だった、勝平、三治、登美たち。懐かしいです。
「烏金」の続編。先に読んでいたので登場人物達の過去や人間関係がよく分かります。
前作の主役浅吉は名前のみで、登場場面なしです。
今作は浅吉が助けた子供たちがそれぞれ語り手を勤めています。
お吟や長谷部家の人々に守られ、逞しさと機転で真面目に頑張っています。
遭遇する数々の事件をチームワークと知恵とで解決していく短編集。
個性的な彼らの活躍は時代劇版少年探偵団と言った感じです。
子供たちだけでは滞る部分。旅から戻ってきた長谷部家次男柾が手助けしています。
その柾も何やら難しい事情を抱えていましたが、最後の顛末が苦い後味です。
逞しく健気な子供たちの仕事っぷりが面白く、時代物らしい情緒あふれるお話。
魔性の女「はむ・はたる」西條奈加さんの時代物。頑張る子供たちが微笑ましいです。
目次・あやめ長屋の長治/猫神さま/百両の壺/子持稲荷/花童/はむ・はたる

実際の発音だったら、これですね。
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「はむ・はたる」西條奈加
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JUGEMテーマ:読書 ★★★★(4/5)あらすじ孤児ばかりのすり集団の一味だった、勝平、三治、登美たちは深川三軒町の金貸し、お吟との縁で、今では御家人の長谷部家に見受けされる身。いなり鮨売りや、お吟の手伝いをしながら、次第に働くことの意味を学び始
今日の一冊は、『はむ・はたる』(2009年8月)。
金春屋ゴメスの作者による烏金に登場した子どもたち一人ひとりにスポットを当てた短編集。なのだそうですがこっち先に読んじゃったから....続編かどうかわかんないし....(笑)
でも、知らなくても楽しく読めます。
短
はむ・はたる 作者: 西條奈加 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2009/08/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 9回 この商品を含むブログ (10件) を見る 「烏金」の続編。かつて浅吉が助けた孤児たちが主人公、1話ごとに語り手が交代する短編連作集。 前作とは全
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