人気TVキャスター、キンバリーはカメラマンのリチャードと、
原子力発電所の取材中に恐るべき “事故”を偶然フィルムにおさめる。
しかし、TV局は何故か放送を禁止してしまう。原発事故に隠された真相は何なのか!
ベテラン技術者のジャックは、その“事故”の際の立役者となるのだが、
“事故”に疑問を抱く彼は何者かに命を狙われはじめる。
そして彼らはそれぞれの立場から、背後にうごめく巨大な陰謀に迫っていく…。
出演・ジェーン・フォンダ、ジャック・レモン、
マイケル・ダグラス (プロデューサー兼任)、 監督・ジェームス・ブリッジス
独自の取材を続けるふたりと異常を感じた原発の運転主任者の孤独な闘いを描きます。
公開後間もなく、スリーマイル島の原発事故が発生しました。
タイムリー性とジャーナリスチックな感覚が評判になりました。
当時ハリウッドでよく作られていた骨太サスペンスで善悪二元論的なストーリー展開。
通俗的な社会派エンタメ映画。
それでも、安全神話と国家的プロジェクトの裏に隠された利権主義を暴露。
巨大企業の隠蔽体質を告発した硬派精神は、大いに感じられました。
そうして連日、予断を許さない切迫した事態に推移している福島第1原発事故。
危険度が5に格上げされて、遂にスリーマイル島の事例と肩を並べる事態になっています。
連日報道を見守っているひとりとして、やはりこの作品の事を想起しました。
現在、関係各位の方々が不休不眠の対応をしている過程で批判めいた事を言うのは尊大。
一刻も早く危機が回避される事をただただ祈っています。
それでも、安全最優先であらゆる非常事態を想定していたとは到底思えない実態。
企業のビジネス至上主義と保身、官僚主義と、監督指導すべき行政の危機管理能力不足。
命にかかわる自覚の欠如に唖然としてしまいます。
こと原発の安全に関して想定外だったなんて、当事者たちから聞くと怖いです。
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