現実にならないもののことを「夢」って言うんだって。そんなこと誰が決めたんだ?
手に入らないものだとしても、探しつづけたっていい。そうだよ、僕が決めた!
願いはすべて風の中にある。思いはすべて風が伝えていく。
希望の風が吹いてくる町で、僕は立ち止まらず探しつづける。
『ビート・キッズ』から10年…著者の原点ともいえる感動の家族小説。
自然豊かな郊外の団地に住む4人家族と、隣に住む「ワケあり」父娘の交流を中心に、
大人も子供もそれぞれが成長していく姿を淡々と瑞々しく描いた家族小説です。
岩本家は父母と息子二人の4人家族。引っ越してきた十和田家は兄妹に見える父子。
特に大きな事件があるわけでなく、子どものいる家族同士の日常を描きます。
岩本家の兄太一と弟慎二、太一の同級生十和田家の風希子。
ザリガニ釣りや探検。子どもらしく全力で遊んでいて楽しそうです。
春夏秋冬と進んでいくお話で、だんだんと成長していく姿が頼もしいです。
風希子の血のつながらない父親まーくんがすごくいいキャラ。
実はドラマーと知った岩本家の母光江は、主婦仲間を誘いバンドを組みます。
大人になってからでも夢を持ち続けるって素敵だなあと思います。
惹かれ合い、いたわり合いながら音楽に結ばれてゆく二つの家族が爽やかです。
みんなの表情がよくて、いつのまにかニッコリ。癒されます。
爽快な「小さな空」風野潮さんの音楽と笑顔、夢や希望がいっぱい詰まった作品です。

関連してるかもなので、リンクしておきます。
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「小さな空」風野潮
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風野潮作の小説。児童書ということになっていますが、親世代にお勧め。
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