ファン待望、幻の作家、初のエッセイ集! 恋愛、執筆、旅について…… 『猫背の王子』から近況まで、18年の作家生活を網羅。孤高の作家は日々、爪を研ぎ、肉球をみがく。 しめきり?……にゃんだ、それ? わたしはいまだに、この年になっても、ということはおそらく死ぬまで、自分のことを人間よりは猫に近い生き物だと思っているのです。 猫を見るととても他人とは思えない。 人間とは結局最後まで馴染めない。 猫には人間の言葉がわかるけれど、人間は猫語を理解できません。そこに猫の孤独があり、哀しみがある。 (「あとがき」より)
目次
恋する猫(この世界には好きになってはいけないひとが多すぎる/奇跡の恋、奇跡の小説)/小説を書く猫(十年/自著を語る『天使の骨』 ほか)/旅する猫(エスプレッソ号にて/モロッコ ほか)/遊ぶ猫(ショパン夜想曲全曲 ニキタ・マガロフ/車窓のジュピター ほか)/猫の近況(京都まで/個人情報とサリンジャー)
1960年生まれ。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞を、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。ほかに
『感情教育』『悲歌 エレジー』『ケッヘル』『花伽藍』『サグラダ・ファミリア』
『弱法師』『マラケシュ心中』『サイゴン・タンゴ・カフェ』『ジゴロ』『深爪』など。
自分の創作の現場を比較的、赤裸々に告白しています。とても痛々しいです。
辛くもがき苦しむような所から、あの美しい小説群が生まれてくるのでしょう。
各小説を思い返して、あの時にはこういう背景があったのかって読者が知ること。
特殊なマイノリティー中山可穂という人間に深く魅せられているからこそ知りたい欲求。
中山可穂作品は、もしかして自分もこのマイノリティー?とくらっと思ってしまう。
このエッセイにもそういう強い情念のようなものがあります。
誰かが誰かを愛する。誰かが誰かを猛烈に必要とする。
自分に正直であろうとすればするほど、網に囚われていくような予感。
そういう思いを吐露してくれる中山可穂の文章にまたしても絡めとられました。
そしてまた、あの濃密な物語をしたためていただければと心より願っています。
私は「小説を書く猫」中山可穂さんの赤裸々な初エッセイ集です。
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ご訪問ありがとうございます☆
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エッセイ集、初なんだ・・!ということに、まず驚きました。言われてみれば、前のはエッセイというよりか旅行記だった・・。
そして、ファン待望の、というコピーに思...
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