「東雅彦は嘘つきで女たらしです」愛心学園吹奏学部の部室に貼られた怪文書。
部員たちが中傷の犯人は誰だと騒ぐ中、オーボエ首席奏者の渡会千尋が「私がやりました」と名乗り出た。
初恋の人の無実を証明すべく、葉山君が懸命に犯人捜しに取り組む「中村コンプレックス」など、
「卒業式編」は四編を収録。デビュー作に続くコミカルな学園ミステリ、前編。
約20ヶ月ぶりの2作目はデビュー作「理由~」と舞台や人物が同じシリーズ作品。
4短編を収めた文庫書き下ろしで新学期編と合わせて上下冊。2ヶ月連続刊行の前編。
単なる連作に終わらない仕掛けがありそうな短編集仕立ての構成です。
笑いを取るというあざとさのない、品の良いコミカルさはデビュー作と相変わらず。
ただ、この真面目顔のユーモアセンスは英国本格辺りの翻訳ミステリ読者向きかも。
文体がしっかりしているから読み辛くはありません。
この文体でこそ生きるセンスなのですけれどセンテンスがちょっと長いことが障害かも。
多少の雑学があり、ある程度古典的な小説にも馴染みがあれば解りやすいと思います。
知らなくても問題なく、ミステリーというよりはミステリーが題材の青春物って感じです。
伏線の「さよならの次にくる<卒業式編>」似鳥鶏さんの次も読みたいと思っています。
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「さよならの次にくる<卒業式編>」似鳥鶏
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前後編の前編らしいですが、とりあえず短編集として読めます。 ミステリィとしてはやや物足りない感じもしますが、コミカルな青春モノという点では充分楽しめました。そうそう、葉山君には柳瀬さんが居るよ~。 前作ちょっと引っかかったxxx要素が無いのは、個人的に好…
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::: ミステリ ::: ★☆☆☆☆
学園ミステリシリーズ第二弾。
っていうシリーズ名でいいのだろうか。。。?
早いとこシリーズ名だ...
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日常系学園ミステリーを描いた『理由あって冬に出る』の続編。今回も伊神さんを始め会話のやりとりにセンスがあって面白いなぁ。
...
いやあ、面白かった、東京創元社のラノベミステリwはハズレが無いですな
(卒業式編)だけだと、ノリは相変わらず素敵でありつつ、
構成としては「ん?」という感じでしたが、
(新学期編)で見事に全伏線が回収されてスッキリ
ヒロインは、柳瀬さんでほぼ確定か...
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