さあ、おはなしを続けましょう。三島屋の行儀見習い、おちかのもとにやってくるお客さまは、
みんな胸の内に「不思議」をしまっているのです。
ほっこり温かく、ちょっと奇妙で、ぞおっと怖い、百物語のはじまり、はじまり。
既読既記事「三島屋変調百物語」の続編です。後を絶たない、不思議を語りたがる人々。
前作に引き続き、お化けよりも妖怪よりも奇っ怪な人間の百物語に引き込まれます。
過去の忌まわしい出来事を引きずっているおちかが得た、新しい女中お勝の存在。
抱えきれない諸々の苦しみや百物語の影響をまさに厄除けのように和らげています。
他にも新たなキャラクターが数多く登場して、おちかを助けることになるのがいいです。
手習いの若先生青野利一郎、偽坊主行然坊、いたずら坊主三人組、
紅半纏の半吉という岡っ引きなど、おちかの応援団が花盛りです。四つの物語は
お旱さんを扱った「逃げ水」、双子の姉妹に対する呪いを扱った「藪から千本」、
紫陽花屋敷に出没する得体の知れないものの表題作、村を襲う悲劇「吠える仏」。
どの話も秀逸です。「吼える仏」の人間の業や愚かさ。くろすけの物語は号泣でした。
安住した「あんじゅう」宮部みゆきさんの何度でも読みたくなる素敵な本です。
目次:変わり百物語/逃げ水/薮から千本/暗獣/吼える仏/変調百物語事続
「あんじゅう三島屋変調百物語事続」宮部みゆき 楽天からも購入できます。
「あんじゅう三島屋変調百物語事続」宮部みゆき
- http://1iki.blog19.fc2.com/tb.php/1970-c392d8c3
トラックバック
おちかの元へ、江戸中から、不思議な話を語りに来るお客様がやってくる……。 怖い話かと思いきや、どの話
あんじゅう―三島屋変調百物語事続(2010/07)宮部 みゆき商品詳細を見る
9日~11日。
久しぶりの宮部みゆきの作品。
そして『おそろし 三島屋変調百物語事始』の続編ですね。
前作を読んでから、2年...
さあ、おはなしを続けましょう。三島屋の行儀見習い、おちかのもとにやってくるお客さまは、みんな胸の内に「不思議」をしまっているのです。ほっこり温かく、ちょっと奇妙で、ぞおっと怖い、百物語のはじまり...
あんじゅう~三島屋変調百物語事続~ 宮部みゆき
おそろし~三島屋変調百物語事始~の続編です。
(以前書いた「おそろし」の記事はこちら→http://ipuigu.blog99.fc2.com/blog-entry-232.html)
前...
「あんじゅう」三島屋変調百物語事続 宮部みゆき 中央公論新社
前作「おそろし」に続く百物語である。
三島屋の姪おちかが聞きとり手となって綴られる不思議な百物語。
今回は手習い所の子ども達...
宮部みゆき 「あんじゅう 三島屋変調百物語事続」
あんじゅう―三島屋変調百物語事続(2010/07)宮部 みゆき商品詳細を見る
江戸の神田にある袋物屋の三島屋では、珍しい一話限りの変わり百物語を募って...
「おそろし」の続編です。前回よりもいい意味で軽いような気がします。表題の「あんじゅう」のかわいらしいこと!!って妖怪としてはかわいらしいけど、お話としては悲しいものです。人と人でないものがの関わりあう難しさというか、ね。ふわっとあたたかくて優しいシリー...
図書館で借りた本です。タイトルが変わってるなぁ~と思い、気になって手にとって見ました。読んでて分かったんですが、どうやらこれ続編みたいです。 タイトルに続ってありますから、前作があることは間違いないと思いますが、図書館には見当たらなかったなぁ~...
あんじゅう―三島屋変調百物語事続(2010/07)宮部 みゆき商品詳細を見る
”あんじゅう”とは暗獣と書きます。
妖怪が好きです。生き物(人間を含む)と暮らすにはいろいろと世話をしなければなりませんが
...
宮部みゆきさんの本最近あまり読んでないなあ。いしいしんじさんばかりだ。 「プラネタリウムのふたご」長編だけどなんだかファンタジーのように感じる。トラックバックしてもらったことだしまた宮部さんも読んでみよう。
大好きな宮部みゆきさんの新作。
読んだのはちょっと前だけど、ブログさぼり気味だったので今更アップです。
舞台は三島屋というお江戸で店を構える袋物屋さん。
叔父夫婦の営む三島屋に、事情があって身を寄せているおちかは、
叔父の計らいで、様々な『不思議な経験...
おそろし (新人物ノベルス)(2010/06/12)宮部 みゆき商品詳細を見る
あんじゅう―三島屋変調百物語事続(2010/07)宮部 みゆき商品詳細を見る
なんてことはない。
宮部みゆき作品を初めて読んだだけです。
...
あんじゅう―三島屋変調百物語事続(2010/07)宮部 みゆき商品詳細を見る
病院なんて嫌い。マヤです。
昨日は病院に行って散々待ったので、暇つぶしに買いました。
一話目読んで気がついた事。
え、これ...
あんじゅうが本当に愛おしい。これは続編です。前作は『おそろし』。しかしそれを読まずともこの続編は楽しめます。たまに前作の出来事を思い出したりする場面だけ少しじれったいですが。全ページにちょこちょこ書かれた挿絵がなんともかわいらしい。時代物語で、江戸時代...
[C18546] トラックバックしました