三百万年前の地球に出現した謎の石板は、
原始的な道具も知らないヒトザルたちに何をしたのか。
月面で発見された同種の石板は、人類に何を意味しているのか。
宇宙船ディスカバリー号のコンピュータ、ハル9000はなぜ人類に反乱を起こしたのか。
唯一の生存者ボーマンはどこに行き、何に出会い、何に変貌したのか…。
発表以来25年、SF史上に燦然と輝く記念碑的傑作に、
作者クラークの新版序文を付した完全決定版ついに登場。
2001記事到達記念。
アーサー・C・クラークがキューブリックの映画と同時進行で執筆した作品。
クラークの「前哨」ほか四編の短編をベースにお互いにアイディアを出し合い、
映画と小説のプロジェクトが同時進行で進んでいた執筆スタイルが興味深いです。
特に素晴らしいのは、アポロ11号が月面着陸を果たす前年の1968年という時代に
映画が公開され本も出版されているということ。
1968年から見て近未来の2001年をきわめてリアルに描いていることに驚き。
小説では映画で省かれている部分まで説明が行き届いています。
なので、より深く「2001年宇宙の旅」の世界を堪能することができます。
映画で謎のように感じられた部分の解説書としても読めますが小説自体としても傑作。
何回読んでも発見がある一冊です。むしろ発見したいから読んでるのかもしれません。
先に映画で観ましたが、それだけでは難解。石板=モノリスを登場させた意義を初め、
本書と合せることで初めてクラークの意図がわかったような気がしました。
逆に本書だけでは、なかなかイメージは沸きにくいでしょう。
全編が、何十年後あるいは何百年後にはおそらくこれと同じことが起こるのでは、
と思わせてくれるような、リアリティのある描写に満ちています。
ディスカバリー号の木星近傍通過場面はハードSFの醍醐味を堪能できました。
やがてディスカバリー号のコンピューターHAL9000が変調をきたし、
ストーリーは再びモノリスに関連付けられ、物語はクライマックスに向かいます。
ボーマンとHAL9000のやりとりはスリリングですし、宇宙の描写、
とりわけ木星や、土星、そしてスターゲートを抜けた後の描写は凄いに尽きます。
スターゲート後のめくるめくような展開は、理解が追いつかないですよね。
だからページをめくる手を止めれなくて病みつきになります。
SFファンにも違う人にもお奨めの一冊ですよ。きっとワクワクをあなたにくれます。
「2001年宇宙の旅」アーサー・C・クラークのSF史上に輝く金字塔的傑作。

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「2001年宇宙の旅決定版」アーサー・C・クラーク
スタンリー・キューブリックの映画もそのリアリティに圧倒されます。
美しいメロディ、CGがなかった時代、映像がとても綺麗でクオリティが高いです。


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「2001年宇宙の旅」スタンリー・キューブリック監督作品
解説本は、メイキング・オブ・『2001年宇宙の旅』決定版のこちらがオススメ。

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未来映画術「2001年宇宙の旅」ピアース・ビゾニー/浜野保樹
「2001年宇宙の旅」アーサー・C・クラーク スタンリー・キューブリック
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『2001年宇宙の旅』を数十年ぶりに再読した。
物語構成のシンプルさと,ストーリー進行のテンポの良さにあらためて感銘し,
それは、一曲一曲のよくできた好きなヒーリング・ミュージックやプログレッシブ・ロック等のコンセプトアルバムを聴き終えた後の、快い余韻と...
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評価: ★★★★
こんな作品:
アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックがアイデアを出しあってまとめたストーリーに基いて製作されたSF映画および小説である。映画版はキュー...
さすがすぎる
今読んでも宇宙の描写とかそういったものがすごく感じる。
読む前はもうちょい宇宙宇宙した話だと思っていたのだけれども、最初のサルから始まり道具を手にし・・という所から宇宙にい...
【Amazon.co.jp限定】2001年宇宙の旅 ブルーレイ スチールブック仕様(完全数量限定) [Blu-ray](2012/03/09)キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド 他商品詳細を見る
2001年宇宙の旅。1968年4月6日に...
もうあまりに情報が古くなりすぎるのも問題なので、まとめてませんが断片だけUP。
iPhoneの音声認識/音声アシスタント機能「Siri」用として、なんと“HAL9000”デザインの周辺機器が来年2...
失われた宇宙の旅2001を読んだ勢いで、改めて読んでみた。
決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)(1993/02)アーサー・C. クラーク商品詳細を見る三百万年前の地球に出現した謎の石板は、原始的な道具も知...
『2001年宇宙の旅』を観てみました。
全くそれとは知らずに観たのですが…、
というのは、今日、「2001年宇宙の旅」も書かれた脚本家のアーサー・C・クラークさんがお亡くなりになったそうで…。
偉大...
*2012’2/26 昔の記事のままでは恥ずかしいので、改訂しました。ネタバレ全開なので、用法・用量にご注意下さい(苦笑)
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ニュースパッドこそは、その背後にひそむすばらしいテクノロジーも含めて、完全なコミュニケーションを追求する人類にとって最後の回答ではないか。フロイドはときどきそんな思いにとらわれる。いま彼は宇宙はるかに乗りだし、毎時一万キロを超える速さで地球から離れつつあ
SF映画が苦手で、スターウォーズだろうとエイリアンだろうと寝る率100%だったんですが、ご多分に漏れず・・ストーリーはまるで理解できませんでしたが、映像作品としてかっこよくて美しいと思うので、☆☆☆。邪道な見方なのは承知。。
[C18656] ガリ松の映画批評「2001年宇宙の旅」