「実は前から、ハヤ坊に頼みたいことがあってなぁ」東京に住む小学生のハヤトは、
トンダじいさんの“一生に一度のお願い”を預かり、旅に出る。
福知山線の事故現場、父さんの再婚と新しい生命、そして広島の原爆ドーム。
見るものすべてに価値観を揺さぶられながら、
トンダじいさんの想い出のオルゴールを届けるため、ハヤトは一路、鹿児島を目指す。
奇跡の、そして感動のクライマックス!直木賞作家による感動の成長物語。
まるで学校推薦図書みたいな、ポプラ文庫作品のようなロードムービー的ストーリー。
ひょんなことから東京から大阪、広島を経て鹿児島まで旅する小学五年生の主人公。
最初は、この主人公ハヤト少年が可愛くなくてしょうがありませんでした。
数の多いもの・力のあるものについていこうとするところとかが目について。
他に周りのせいばかりにするところだとか、ひねくれていてダメダメなところとか。
主人公なのにムカムカして、この子は救われないなぁと思っていました。
しかし、です。子供ってやはり未知数の可能性があるんですね。
大きな事故、戦争、原爆。様々な理由で人は心の奥底に悩みや悲しみを抱えている。
色々な人との出会いを通して命の大切さや生きる上で大切なものを学んでいく。
オルゴールを届ける相手とトンダじいさんとの関係は?オルゴールが奏でる音楽は?。
それも気になりましたが、それ以上にハヤトが成長していく描写に心を惹かれました。
ハヤトは、他人の心の痛みを感じることができるようになります。
そして自分にとって大切な人は誰かということをしっかりと見極められるようにも。
ひょんな出会いやきっかけで大きく成長していき、大人もあっと驚くほど変われる。
ハヤトの成長ぶりは胸に迫るものがあり、自分の心を温めてくれました。
大人が読んでもじんわり胸が熱くなる話ですが特に小学生高学年以上の方にお薦め。
響く「オルゴォル」朱川湊人さんの子供の視点から描く命の物語。とてもいい本です。

楽天からも購入できます。
「オルゴォル」朱川湊人
「オルゴォル」朱川湊人
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真っ向勝負の良いお話やったな-、最後はホロッとしたし。小学生のハヤトが託されたオルゴールを鹿児島へ届けに行くお話で、その道中には大切な人の思いがたくさん込められていた。それは痛みを感じなければいけないし、忘れてもいけないものだった。最近の朱川さんは直球...
『オルゴォル』 著・朱川湊人 講談社 小学生のハヤトが、大切な預かりものを東京~大阪~広島~鹿児島へと運ぶ旅を通して、人を思いやる気持ちとか、生きていく上で大切なモノを心に刻みながら成長してゆく物語。小学生の頃に一人で電車に乗って日帰りプチ旅行をしたと…
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観劇の感想を書かないといけないのですが、ついつい読んでしまいました。(^^ゞ
今回のお気楽読書は 朱川湊人著作の「オルゴォル」です。
朱川湊人氏は、以前「花まんま」でもエントリーしました。
が・...
表紙で衝動借り
全然聞いたことなかったけど
直木賞作家なのか
他のも読んでみよう
 相変わらずの吸引力を持つ朱川先生の文体だ。○○殺人事件を愛読する傾向が主体だったので、事件性のないおどろおどろしくない中身は、爽快な気分すら運んでくる。新聞連載だったものが書籍化されたとのこと。主人公は小学生の男の子ハヤトくん。ひょんなことか...
オルゴォル 作者: 朱川湊人 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2010/10/08 メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 5回 この商品を含むブログ (13件) を見る 10歳のハヤト少年は、同じ団地に住むトンダじいさんから「鹿児島に届けて欲しい」とオルゴールを預かった。
コチラからもTBさせていただきましたが、慣れておりませんで(^_^;) 上手く出来ていなかったらすみません。