嫁いだ後にはじめての恋を知った玉子は名を改め、異国の神に祈り続ける。
彼女に献身的な愛を捧げる侍女・糸もまた、報われぬ愛に身をこがし…
戦国に散った細川ガラシャとその父・明智光秀、夫である細川忠興、
舅の幽斎―想えば想うほどすれ違う恋人たちを描く渾身の恋愛長編。
細川ガラシャ、ガラシャに瓜二つの糸、ガラシャの夫忠興の父ー幽斎。
それぞれの報われない相手との、恋情という一括りでは表せない感情を描いています。
相変わらず上手いと思うのですが、実在の人物が主役のせいか全体的に文章が重く、
話の内容も硬く難しく、読み進めるのが少々つらい本でした。
デビュー作の心をギュッと鷲掴みにされる様な切なさは皆無。残念です。
結局のところ誰に感情移入していいのかわからず、読了後にあまり残るものがない本。
戦国絵巻「ガラシャ」宮木あや子さん、連作形式にしたほうがよかったかも?。

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「ガラシャ」宮木あや子
「ガラシャ」宮木あや子
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忠興のDVっぷりにうへぇうへぁ言いながら読み進んでったんですが、 最後章にビックリした。 すごいんだ、藤孝の光秀に対する執着がさ…。 こんなユーサイ初めて読んだわー。 嫁いだ後にはじめての恋を知った玉子はガラシャと名を改め、異国の神に祈り続ける。彼女に献身的…
ガラシャ
宮木あや子発売元: 新潮社価格: ¥ 1,680発売日: 2010/11
おすすめ:★★★☆☆
「わたくしは今、どれほど醜い顔をしている」
嫁いだ後にはじめての恋を知った玉子は
ガラシャと名を改め、異国の神...
宮木あや子「ガラシャ」です。 この作品、小説新潮に連載されていたときから、気になっていたのです。 「花宵道中」で「女による女のためのR-18文学賞」の大賞と読者賞を同時受
「ガラシャ」(宮木あや子/新潮社/ひたちなか市立図書館書蔵)
細川ガラシャ。戦国時代から安土桃山時代にかけてのキリシタンとして著名な人物であるが、本書は細川ガラシャ、というよりは、明智玉子の物語である。キリスト教徒であった彼女、ではなく、彼女の生きた過程にキリスト教があった、そんな感想をもった。
恥ずかしい話だが、細川ガラシャが明智光秀の娘であることを本書を読むまで知らなかっ...
TBありがとうございます♪
この作品、なんとも重かったですよね…。
全体的に見ると「玉子&忠興メインのストーリーと幽斎視点のおまけストーリー」
といった印象なので、藍色さんのご指摘通り、連作という形の方が良かったですね。
登場人物ごとの視点で語られた方が、それぞれの人物のイメージが明確になりそうです。