多摩川土手に乗り捨てられたワンボックス・カーから、血塗れの左手首が発見された!
姫川玲子たち捜査一課殺人犯捜査係の刑事たちは、所轄と組んで捜査にあたる。
しかし、手首の持ち主と思しき男の周辺を調べていくうちに、
つぎつぎと意外な事実が浮かび上がって…。
進境著しい俊英・誉田哲也が渾身の力をこめて描く、
丹念に積み上げられた捜査小説にして、胸をうつ犯罪小説の白眉。
姫川シリーズ第二弾。前作よりもかなり読みやすかったです。
前作のキツイ部分だった、苦手なホラーっぽさやカルト要素は潜めています。
シリアスな場面でちょこちょこと入るコミカルな姫川節にニヤニヤ。
周囲の登場人物が一癖も二癖もありますが、読んでておもしろいです。
あれこれと私生活を暴露させていたりして、感情移入できたりします。
何気なく日常を過ごす人に潜む秘められた歴史のようなものが中心の作品。
人間模様、深いドラマ性が浮き彫りになってきて、好感が持てます。
作者の作風に時にうかがえる、かたくなで、ぎすぎすしすぎな不器用な部分にも、
その人物特有の個性、人間味がうかがえて良くできた作品と思います。
今後の姫川を囲む刑事たちのドラマの展開が見逃せないです。
ドラマは体当たりな竹内結子さん、シュールな西島秀俊さんの好演が光っています。
魂の「ソウルケイジ」誉田哲也さんの父性の物語。最後はほろっとさせられました。

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「ソウルケイジ」誉田哲也
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『ストロベリーナイト』に始まる姫川警部補シリーズです。 タラタラとドラマを見ていて、シリーズの最後を飾る3週連続のストーリーに興味をそそられて、原作に手を伸ばしました♪程良いストーリーの込み入り具合です(笑)。 物語の大きなテーマが「父性愛」! ちょっと日?...
ソウルケイジ(2007/03/20)誉田 哲也商品詳細を見る
火曜日夜9時のフジテレビのドラマ「ストロベリーナイト」の原作者、誉田哲也さんの推理小説です。
姫川シリーズで、ストロベリーナイトの第9話...
第百三十四回
誉田哲也の『ソウルケイジ』
久しぶりの更新になる。
不覚にも広告を出現させてしまった。
本は結構読んでいたのだが、感想を書く時間があまりとれなかった。
さて、『ソウルケイジ』...
誉田哲也著 2009年光文社文庫刊 2007年光文社刊 2009年文庫化 『ストロベリーナイト』の続編。姫川シリーズの第ニ弾。 『ストロベリーナイト』では凄惨な場面、陰鬱な場面が多くてツラかったけど、本作品は父親としての父性の力強さが前面にあってカッコ良い。もちろん誉田
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