小説界を席巻する「圧倒的文圧」を体感せよ!
腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。
連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが?
ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!
故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。
破格の物語世界とスピード感あふれる文体で
著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。
舞城王太郎さんのデビュー作で第19回メフィスト賞受賞作。
相変わらずの疾走感と圧倒的な流動感で、息もつかせないという感じです。
スピード感、グルーブ感にあふれ、「文圧」と評されるのもうなずけます。
会話でも改行せず、ほぼ毎ページ全てに敷き詰められている文字には最初驚きました。
なのに速度を感じるようにスラスラ読み進められる文体は見事にツボにヒット。
多分、軽快なテンポと四郎の軽口のおかげかも。読みづらさを感じずに数時間で読了。
チープなのかゴージャスなのか良くわからないトリック、常軌を逸した感情の爆発、
ジャンクな言葉の選択、唐突な展開、未体験の感覚を味わえることは確かでしょう。
所々に過激表現があります。外科医である四郎の発言の生々しさや軽さによって、
そのグロさが際立っています。血や暴力などの表現が苦手な人は要注意ですね。
途中までは程よい感じでヒントが出てきますが、推理要素は控えめです。
後半から急激に加速する展開と文章に、終盤はちょっと置いていかれた感じでした。
伏線回収のスピードについていけないと、その展開に納得できないかもしれませんね。
そして血生臭い内容や衝撃的な展開の末に訪れるのは、意外にも清々しさ。
後味すっきりな読後感。人の心って深い。そして温かい。
死で「煙か土か食い物」舞城王太郎さんの文圧に引き込まれたら最高に面白い作品です。

楽天からも購入できます。
「煙か土か食い物」舞城王太郎
「煙か土か食い物」舞城王太郎
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舞城王太郎氏の書く小説は走っている。常に走り続け、留まるという事がない。それは物語の結末に向けてスピードを上げて行くという様な計算されたペース配分ではなく、ただ走る事が目的なのだと言う...
「煙か土か食い物」
舞城王太郎「煙か土か食い物」を読みました。もう何度目か分からないくらい読み返してる。
煙か土か食い物 (講談社文庫) 作者: 舞城王太郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2004/12/14 メディア: 文庫 購入: 21人 クリック: 176回 この商品を含むブログ (345件) を見る これが王太郎のデビュー作ですか。もっと前に読んどけば良かった。序盤、クールなサンディエゴ
煙か土か食い物
第19回メフィスト賞受賞作にして作者のデビュー作。
サンディエゴで腕利き外科医をやっている主人公・奈津川四郎のところに、母が何者かに殴られ生き埋めにされたという知らせが届く。
急遽生まれ故郷の福井県西暁町に戻った四郎は、この連続怪...
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