鑑識不在の状況下、警備会社社長と真っ向勝負(「マックス号事件」)、
売れっ子脚本家の自作自演を阻む決め手は(「失われた灯」)、
斜陽の漫才コンビ解消、片翼飛行計画に待ったをかける(「相棒」)、
フィギュアに絡む虚虚実実の駆け引き(「プロジェクトブルー」)
…好評『福家警部補の挨拶』に続く、倒叙形式の本格ミステリ第二集。
警備会社社長、脚本家、漫才師、玩具の企画会社社長――犯人と福家警部補の対決やいかに。
刑事コロンボ、古畑任三郎の系譜、倒叙形式の本格ミステリ・シリーズ待望の第2集。
全作倒叙形式です。まず作品冒頭で犯行の様子が描かれます。
題材は豪華客船、警備会社、脚本家、骨董品、漫才、フィギュアなどさまざま。
主人公が現場のわずかな手がかりから犯人を追いつめていく展開です。
わかりやすく言うと、ドラマの刑事コロンボとか古畑任三郎のパターン。
身長152cm、ショートへアに縁無し眼鏡、警察手帳を首からぶら下げている。
主人公の福家警部補は一見刑事には見えない容姿。小柄な若い女性。
犯人との最初の対面の場面では刑事と分かってもらえず軽くあしらわれるのです。
それがお決まりの微笑ましいパターンとなっています。
だけどその後、とぼけているのに時に鋭い質問で徐々に犯人を追いつめてゆく。
これはまさにコロンボ、古畑の系譜上に連なる描き方です。
軽く読めますが、軽く読むのがもったいないくらい細部はリアルと思わせます。
一編ずつゆっくり楽しみたいって感じの一冊。
シリーズものとして長く書きつがれ、連続テレビドラマ化も望まずにはいられません。
NHKですでに単発ではドラマ化されているようです。主演は永作博美。
読んだ人は思わずにやりとするキャスティングじゃないでしょうか。
鋭い「福家警部補の再訪」大倉崇裕さん、第3シリーズを楽しみにしています。
http://skyseablue.cocolog-nifty.com/book/2013/11/post-f6f0.html

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「福家警部補の再訪」大倉崇裕
「福家警部補の再訪」大倉崇裕
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