震災後15年して見つかった小説。そこにはある青年と彼の人生を変えた女の姿が。
釜ヶ崎の地をめぐる陰謀に立ち向かう彼は、小説の作者でもあった。冒険恋愛小説。
甲坂礼司、釜ヶ崎で働く青年。二谷結子を主人公に小説を書いてくれと頼まれる。
二谷結子、二谷啓太の妻。神戸・三宮のホテルに一人で住み、つかみ所がない女。
二谷啓太、チープ・ルネッサンスを標榜するホテルチェーンのオーナー。小説の依頼主。
大輔、甲坂礼司に小説書きのバイト話を持ってきた大学生。礼司に神戸の住まいを提供。
松ちゃん、釜ヶ崎の名物男。礼司が頼りにし、なにかと相談するおっちゃん。
敦、二谷結子の弟。興信所経営。結子のためなら何でもする直情型の気のいい男。
震災前夜、神戸と大阪を舞台に繰り広げられる冒険恋愛小説。
3年ぶり、著者の新境地を開く渾身の長篇書き下ろし。
とある女性の自叙伝執筆依頼を受けた肉体労働者の男・礼司の話。
タイトルと前半の流れで結子が主人公だろうと思ってたら、次第に礼司の物語に。
阪神大震災の背景を上手く使って、いくつかの生きざまを小説内小説で構成。
底辺すれすれをさまよう若者とおっちゃんたちが生き生きしていました。
貧困、カジノ構想、カルト宗教、震災、識字障害等の問題を描いています。
この後の震災を知っているので2人のオムライスのシーンは特に切なかったです。
胸に何かが刺さったような心境。色々な事を考えました。運命の中で人が生き抜く力。
主人公がなぜ、何の為にそこで震災にあったのかを考えると、鳥肌が立ちます。
生きるというのは死んでいない、ではないこと。小説ってすばらしいと思いました。
実は「この男」の「この女」森絵都さんの地に足の着いた骨太な作品でした。

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「この女」森絵都
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 内容(「BOOK」データベースより)甲坂礼司、釜ヶ崎で働く青年。二谷結子を主人公に小説を書いてくれと頼まれる。二谷結子、二谷啓太の妻。神戸・三宮のホテルに一人で住み、
阪神大震災15年後に見つかったある青年が書いた小説震災が起こる直前までに青年がある女性の人生を小説に書き書いていく自分とのかかわりの物語2人にも直前までの人生がありそし...
物語は阪神淡路大震災の直前。「女房の人生を小説にして欲しい」ホテルの経営者からの
この女(2011/05/11)森 絵都商品詳細を見る
大阪のあいりん地区。
ちょっとだけ聞いたことがあるが、
全然知らない。
東京でいえば南千住か?
全く違うかさえ分からない認識で
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釜ヶ崎で働く礼司に、バイトの大学生から小説を書かないかという話が持ち込まれる。
依頼主はホテルチェーンの社長で、その妻、結子を主人公にノンフィク ...
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