そこは人がほんとうに帰るべき場所なのだろうか?
ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。
涙と冷酷と波乱を存分にたたえたエンタテインメント小説。
風変わりなそれぞれの家族の形と繋がりを描いた家族小説短編集です。
過去に何か傷を抱えている、いろんな距離の家族の絆を描いています。
最終的にはどれもハッピーエンドになる話として描かれています。
「at Home」「日曜日のヤドカリ」「リバイバル」「共犯者たち」の4話収録です。
「at Home」はいきなり衝撃的なスタート、展開、結末、すべてがお見事でした。
でも全体的には、残念な印象。
最後の方で登場人物が語る大事な言葉の数々が、胸に染みそうで染みてこない困惑。
心に届きそうで届かない。理解できそうで何だかよくわからない。あと一歩って感じ。
いつもながらの乾いた雰囲気で情緒的にならず、しかしとても温かい彼独特の文体。
もうひとつ特徴的なのはどれもDV、特に幼児虐待について取り上げられていること。
彼の作品で、こんなに悪意を感じたのは初。そういう意味でも興味深かったです。
相変らず突飛なシュチュエーションだったりするのが、ドラマチックで面白いです。
そして何よりも愛すべき登場人物たちが淡々と、生き生きと描かれているのが好き。
秘密と絆「at Home」本多孝好さんの家族小説集。次回作が楽しみです。

楽天からも購入できます。
「at Home」本多孝好
「at Homeアット・ホーム」本多孝好
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~理想の家族の形ってどんなだろう
いや そんなものないんだ
いびつでいいんだ家族なんだから~
不揃いでお世辞にもかっこいい家
著者の本多孝好氏は「小説推理新人賞」出身の作家。
私が以前、同賞を狙ってミステリーを書くために過去の受賞者の作品を読みあさっていた時、本多氏の「眠りの海」を読み、それ
本多孝好の「 at Home」 を読んだ
普通じゃない でも 愛に満ちた いくつかの家族の話だ
血が繋がっている事 それが愛情とイコールではない…悲しい現実だ
育児放棄 児童や老...
本多孝好の「 at Home」 を読んだ
普通じゃない でも 愛に満ちた いくつかの家族の話だ
血が繋がっている事 それが愛情とイコールではない…悲しい現実だ
育児放棄 児童や老...
本多孝好さんの『at Home』を読んでみたよ。家で、家で、ときどき電車で。内容は、風変わりでいびつな家族の絆を描いた家族小説。「at Home」「日曜日のヤドカリ」「リバイバル」「共犯
さまざまな形の家族のお話です。そんなことあるかな?というような突飛な設定だけど、でも、あってほしいなと思わされる絆の話です。登場人物がみんなダメだったり勝手だったりちゃ...
ご訪問・TBありがとうございました。此方からもお願いします。
出来るかちょっと不安ですが・・・