坂本純平、21歳。新宿・歌舞伎町のチンピラにして人気者。
心酔する気風のいい兄貴分の命令は何でも聞くし、しゃべり方の真似もする。
女は苦手だが、困っている人はほうっておけない。
そんな純平が組長から受けた指令、それは鉄砲玉(暗殺)。
決行までの三日間、純平は自由時間を与えられ、羽を伸ばし、様々な人びとと出会う。
その間、ふらちなことに、ネット掲示版では純平ネタで盛り上がる連中が…。
約一年半ぶりの滑稽で哀しい最新作。
恵まれない環境で育った21歳の、ちょっと硬派で2枚目の純平はヤクザの下っ端。
喧嘩上等のチンピラですが憎めないところがあり、意外と人気者です。
歌舞伎町の夜の女たちからマスコット扱いされ、可愛がられてもいます。
そんな純平に、対立する組の幹部を撃つ「鉄砲玉」の役割が回ってきます。
親分の命令とあらば、と即答で引き受ける純平。そこで与えられた猶予期間は3日。
純平が組の鉄砲玉として対立組織の幹部銃撃を実行するまでの間を描いていきます。
実行するまでの3日間に純平は様々な人たちと出会い、予想もしない経験をします。
その出会いと経験は純平の決心を変えさせるのか、がこの物語の主題になっています。
好きな女には少し話をして満足し、関わった人には彼なりのけじめをつけていく純平。
一見ハチャメチャだけど実はちゃんとしたストーリー仕立てで、話が進んでいきます。
純平を始め、周りの登場人物のキャラクターが魅力的で、キャラ立ちがすごいです。
一気読みさせるテンポのよさ。情景を鮮やかに切り取るリアリティ抜群の描写。
最初このタイトルを見た時、ちょっと感情移入しすぎなんじゃないのと思ったけど、
読んでいくうちにタイトルと同じような気持ちになるから不思議です。
帰郷し昔の族仲間や母親に再会。純平の孤独が浮き彫りになり胸を締め付けられます。
読み進むほどこの先どうなるかと思って、読むのをやめられませんでした。
ただ最後が、これでいいのって感じで終わったので残念です。
少しでもいい方向へ行くように、どこかで気がついてほしかったなと思いました。
読者も同意「純平、考え直せ」奥田英朗さんらしい、夢中になれる面白い一冊です。

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著者 奥田英朗
親分直々に鉄砲玉になるよう指令を受けた末端組員のやくざ、坂本純平が過ごす3日間を描いたお話。
テンポが良いのでさくさく読めますw...
純平、考え直せ
奥田 英朗著
主人公は21歳の坂本純平。埼玉県東松山市出身で新宿・歌舞伎町のチンピラ。
界隈の水商売のオネエサン・オニイサン・違法滞在の外人た ...
奥田英朗「純平、考え直せ」を読了しました。
彼の作品を読むのは、Dr.伊良部シリーズ、
サウスバウンドに続いて5作目です。
なかなか面白いタイトルですが、
あらすじは、気
純平、考え直せ 著者:奥田 英朗 販売元:光文社Amazon.co.jpで詳細を確認する ☆☆☆+ 内容(「BOOK」データベースより) 坂本純平、21歳。新宿・歌舞伎町のチンピラにして人気者。そんな...
奥田英朗さんの「純平、考え直せ」を読んでみました。相変わらずの奥田ワールドです。笑かそうとしてるわけでもなく、張りつめた感じとかでもない。淡々と、そう淡々と笑かしてくれ...
2011年の作品。主人公の坂本純平は21歳のヤクザである。いわゆる部屋住み、いわるゆチンピラである。埼玉の暴走族あがりの純平は、尊敬する兄貴に一生ついていこうと決め ...
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下っ端のヤクザの純平、ある日組長から、いわゆる「鉄砲玉」に「任命」されます。
下調
奥田英朗著 2011年光文社刊 初出「小説宝石」2009年〜2010年 “後悔先に立たず”とか“覆水盆に返らず”とか“孝行したいときに親はなし”ということわざを思い出した。失ったとき、失い...
(2014年4月5日再読)
純平、考え直せ(2011/01/20)奥田 英朗商品詳細を見る
(STORY)
純平、21歳。やくざの下っ端をしている。ある日、組長から「鉄砲玉(暗殺)になってくれ」と言い渡された。
命令を受けたからにはやってやる!これで男になれると喜びをかみしめた。決行までの執行猶予は3日間。自由時間が与えられ、羽を伸ばした。その間、ガールフレンドの加奈が純平を止め...
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