「風を放つ」「迷走のオルネラ」「夜行の冬」「鸚鵡幻想曲」「ゴロンド」
闇の中から一歩、また一歩と光射す方へ誘われる、著者の新たな到達点にして最高傑作。
恒川光太郎が五つの物語で世界を変える―。
風を、迷いを、闇夜を、鳥を。
著者はわずか五編の物語で、世界の全部を解放してしまった――。
静謐な筆致で描かれた短編は、小説の新たな可能性を切り拓く!
五編の幻想的な作品が入った短編集。ジャンルもストーリーも共通項を持たない五編。
相変わらず不思議な物語を書いたら素晴らしいです。
DVものがあったり、青春の一ページみたいなもの、壮大な不思議系ファンタジーと、
非常に幅広い作風が一つの本に同居しているのに、なぜか違和感がなかったです。
人間から幻想動物まで、様々な題材で語りかけてきます。
一編ごとのクオリティも高く、そしてより作者だけの世界が確立されたように思えます。
表面的にホラー色は薄めで、奇想小説と言った方が相応しいような印象です。
今まであった、人間の汚い部分、邪悪なものが物語から消え去った感じがします。
作者の心境の変化かな。また違った世界へ作者は行こうとしているのかもしれませんね。
「竜が最後に帰る場所」恒川光太郎さんの奇想・幻想を身近に感じられる短編集です。
「竜が最後に帰る場所」恒川光太郎
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図書館で借りてきた「竜が最後に帰る場所」。
姉が借りてきたのですが、返却期限が近いというので私も慌てて読みました。
これまで恒川さんの作品は「夜市」「南の子供が夜いくと ...
著者:恒川光太郎
竜が最後に帰る場所(2010/09/17)恒川 光太郎商品詳細を見る
全5編を収録した短編集。
最初の1編『風を放つ』。これを読んだとき、私は「おや?」と思った。不可
JUGEMテーマ:読書 
・・・出たよ、恒川不思議ワールド。読んだ後は、しばらくそこから抜け出せません。今回も、現実世界なんだか、時空の違う世界なのか、はたまた現実なん
恒川作品は連作物でもバラバラな短編でも、不思議と空気感が共通していますよね。外れがないのがすごいなぁといつも思います。