あたし夏子、高校一年生。
クラスに春香っていう一人ぼっちでいるのを気にしない女の子がいた。
いじめの経験があるあたしは、彼女がどうして平気なのかわかんなかった。
でも彼女はそうするしかなかったんだ。耳が聴こえなかったから。
春香をきっかけに、あたしはろう学校に通うダンス好きの美紗と知り合った。
最初のうち、春香を美紗を避け、一緒にダンスすることも大反対。
美紗が一人で練習をしているとき、同じように一人で踊る女子大生の澪さんと出会った。
澪さんも耳が聴こえなかったんだ。
生まれつき聴こえない、幼少期に病気で聴こえなくなった。
最近事故で聴力を失った女子三人によるダンスチームが結成。
あたしは彼女たちのマネージャーに。
さらに、澪さんがコーチ(それも男性!)を引っ張ってきたんだけど、
そのコーチもちょっといわくつきで、ダンスチームは波瀾万丈、もうたいへん!
困難はあれど力をあわせて前向きに生きる、ポップな青春小説登場。
花嫁奪還で有名なダスティン・ホフマン主演映画「卒業」に流れていた楽曲。
アコースティクギターに綺麗なメロディーと優しい声。サイモン&ガーファンクルの名曲。
こちらは聴覚障害者の女子高生と大学生の3人がダンスチームを組み、バトルに出場する物語。
3人の友人で健常者の女子高生、夏子の視点で語ります。
チーム結成までもその後もトラブルや困難にメンバーの心が揺れて紆余曲折。
しかし、ダンスに対する熱い思いによって、それらを乗り越えていきます。
障害の部分についての描写が少々軽い感じがしますが、ダンス描写は体感的で鮮烈。
健常者と障害者、そして男女の恋などを爽やかに描いています。
テンポよく話が進む読みやすさと熱い文章で、最後まで一気読みしました。
激しい「サウンド・オブ・サイレンス」五十嵐貴久さんの青春熱血スポーツ小説です。
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