いない。誰もいない。ここにはもう誰もいない。みんなどこかへ行ってしまった―。
鬱蒼とした熱帯雨林、高度な技術で積み上げられた石門、張り巡らされた水路、動かない車輪。
古代文明の壮大な足跡を辿り、メキシコ、グアテマラ、ペルーを訪れた物語作家は、
遺跡に道にホテルに、“気配”を色濃く感じ取る。
インカ、マヤ、失われた都市。そこに秘められた物語の種とは。
人類のセンス・オブ・ワンダーに迫る、中南米紀行。
期待を持って書き始めた紀行文なのにインスピレーションが降ってくることのない現実。
旅が終わろうとして愕然とする、という顛末を正直に書いています。
今まで作品をずっと読んできたので、その気持ちがわかるような気がしました。
なので思わせぶりな短編が添えられている以外には、ごく普通の紀行文でした。
「メガロマニア―あるいは「覆された宝石」への旅」恩田陸さんの日常がわかる一冊です。

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「メガロマニア―あるいは「覆された宝石」への旅」恩田陸
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著者:恩田陸
メガロマニア―あるいは「覆された宝石」への旅(2009/05)恩田 陸商品詳細を見る
NHKスペシャルの番組と国立博物館の連動企画により、中南米へと向かった際の紀行文...
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からっぽ。
世界はからっぽだ。
この世界からは、誰もいなくなってしまった。
私は飛んでいる。ひと
メガロマニア―あるいは「覆された宝石」への旅作者: 恩田 陸出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2009/05メディア: 単行本恩田陸の誇大妄想がインカ・マヤの地を疾走する――密林
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