この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする・・・・・・
ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストストーリー。
小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。この家は、時がゆっくり流れている。
幽霊屋敷と噂されるその家にすむ女流作家は居心地のよいこの家を愛している。
血の海となった台所、床下の収納庫のマリネにされた子どもたち・・・・・・
いったいこの家にはどんな記憶が潜んでいるのだろう。
幽霊屋敷に魅了された人々の美しくて優雅なゴーストストーリー。
恩田陸が描く幽霊屋敷の物語。ラストには驚愕の書き下ろし短編が!
・私の家では何も起こらない
・私は風の音に耳を澄ます
・我々は失敗しつつある
・あたしたちは互いの影を踏む
・僕の可愛いお気に入り
・奴らは夜に這ってくる
・素敵なあなた
・俺と彼らと彼女たち
・私の家へようこそ
・我らの時代
一軒の家にまつわる10のお話で構成された、それぞれ主人公の違う連作短編です。
表紙の可愛さが良く考えられていて内容と雰囲気が合っていると思います。
優雅なグロテスクがあったり、爽やかな残酷さがあったりする多彩な筆致。
凄惨な事件なのに淡々とした軽い語り口が逆に恐怖を煽ります。
リアルでいてファンタスティクでもあり、ゾクゾクしながら読んでいきました。
それぞれに関係しあって謎が謎を呼ぶ連作短編形式で、一気に読んでしまいました。
一つ一つの物語の量も多くないので、すぐに読み終えてしまった感じです。
書き下ろされた最後の附記にも恩田陸さんらしさが滲み出ています。
終わらない物語の中に放り込まれたような、不思議な余韻に包まれました。
起こっていても「私の家では何も起こらない」恩田陸さんの見事なホラーです。
楽天からも購入できます。

「私の家では何も起こらない」恩田陸
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短編集じゃなかったみたいですね。
でもって、ハズレでもなかったです。
久々に楽しめた感じがありました。
幽霊屋敷と呼ばれる屋敷で起こった色んな事。
一つだけ笑える感じの
アップルパイが焼けるキッチンで殺し合った姉妹…近所から攫って
カンノです。もう完全に暑いですね~。
今日は、「一つの大陸の物語〈下〉~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~」買って来ましたー。
ついに完結ですね
著者:恩田陸
私の家では何も起こらない (幽BOOKS)(2010/01/06)恩田 陸商品詳細を見る
丘の上に立つ古い建物。過去、様々な事件が起こっており、「幽霊屋敷」とも言われるその屋敷につ
6月はほとんど紹介してしまったので、あえて、7月分と一緒に紹介します。
私の家では何も起こらない (幽BOOKS)(2010/01/06)恩田 陸商品詳細を見る
小さな丘の上に建つ二階建ての古い
―内容(「BOOK」データベースより)―
この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする…。ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストスト...
書店で見かけて、装丁とこのタイトルにやられました。
なに、この逆に不安をあおるタイトル(笑) しかも帯に書かれた言葉がこわい。
「この家、あたししかいないのに、人がいっ
久々の恩田陸さんの作品。 特に読む気はなかったのだがサイン本だったゆえ購入。 部
以前読んだときはうまい言葉が見あたりませんでしたが、「不思議な余韻」の表現に、目から鱗が落ちた次第です。
恩田さんの話は、どれも独特でステキですよね。