疑惑の女性の周囲をとりまく、「噂話」の嵐
「あの事件の犯人、隣の課の城野さんらしいよ…」
美人会社員OLが惨殺された不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まった。
噂が噂を増幅する。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも──。
同僚、同級生、家族、故郷の人々。彼女の関係者たちがそれぞれ証言した驚くべき内容とは。
「噂」が恐怖を増幅する。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも―
ネット炎上、週刊誌報道が過熱、口コミで走る衝撃、ヒットメーカーによる、傑作ミステリ長編。
人間のブラックな部分をジワリジワリとあぶりだしていく後味の悪さは健在。
被害者と容疑者と同僚のOLが、電話で恋人の雑誌記者に事件の話を始める導入部分。
いいネタつかんだと高揚し、容疑者OLの周辺をインタビュー取材していく彼。
話は容疑者の周りの人間のインタビューと手紙、ネットの投稿を中心に進みます。
悪意ある話、強く擁護する話、もっともらしい話など、それぞれ感じられるリアリティ。
会話の中で、インタビューの中で、ネット上で、思い込みによって変容する人の言葉。
全編が語りで構成され、臨場感のあるエンターテイメント小説に仕上がっている感じ。
一方で、たくさんの思い込みの中で真実は何なのだろうとしみじみ感じてしまいました。
最後まで一気に読み進めましたが結末の動機の謎解きが説明不足で欲求不満もあります。
今回はドロドロした見当違いの憶測をする人達を嘲笑うのがテーマなのかも。
城野美姫役に井上真央さん、赤星雄治役に綾野剛さんで映画化。2014年春公開予定。
「白ゆき姫殺人事件」湊かなえさんの妄想を事実に変える人間の怖さ愚かさを描く一冊です。
楽天からも購入できます。

「白ゆき姫殺人事件」湊かなえ
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白ゆき姫殺人事件 作者: 湊かなえ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2012/07/26 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 39回 この商品を含むブログ (20件) を見る 自分の記憶で作られる過去と、他人の記憶で作られる過去。正しいのはどちらなのでしょう。 静かな田舎町のし
憶測記事とか噂話とか人の醜い部分を書くのが上手いなぁ
作りが変っていていつものように登場人物が語る形式ではあるのだが後半に資料がありそれも一緒に読むこと
後からだと読む気にならない
殺された美人OL三木典子と容疑をかけられた地味なOL城野美姫
この会社では二人ずつ新人を獲得して二年上の社員がパートナーとして面倒を見る
殺されたOLのパートナー狩野里沙子が口火を切るがこれで読者に...
湊かなえ著 2012年集英社刊行 初出 2011年「小説すばる」 しぐれ谷でOLが殺された。犯人と真相は...というのが、同僚や容疑者の同級生、地元住民、そして最後に容疑者本人から語られる。湊かなえっぽい告白形式。ただ、本作品はそれを補完するようにWeb、SNS、週刊誌、新
(12年9月20日読了)
白ゆき姫殺人事件(2012/07/26)湊 かなえ商品詳細を見る
(Story)
T県T市のしぐれ谷で、惨殺遺体が発見された。被害者は化粧品会社の美人OLで、一人の女性が失踪したことから、彼女に疑惑の目が向けられた。彼女の関係者による証言した驚くべき内容、そして噂が噂を増幅していく。果たして、本当に彼女が犯人なのか?
(レビュー)
「女同士...
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