ある事件をきっかけに警察官を辞めた元SPの冬木安奈。
六本木のバー「ダズン」で働いていた彼女に、
行方をくらましていた元チェス世界王者の“天才”
アンディ・ウォーカーの警護依頼が舞い込む。
依頼者の宋蓮花は、「アメリカ合衆国大統領に狙われている」というが…。
謎めいた任務に就いた安奈を次々と奇妙な「事故」が襲う。
アンディを狙うのは一体誰なのか。
盤上さながらのスリリングな攻防戦―そして真の敵が姿を現した瞬間、
見えていたはずのものが全て裏返る。
『ジョーカー・ゲーム』シリーズでブレイクの柳広司が満を持して放つ、絶品書き下ろし。
話題になった、既読のジョーカーゲームのシリーズとは違う、新たな面白さでした。
柳さんは文章が上手だなあ、読ませるなあとわくわくして読ませていただきました。
ジョーカーゲームのイメージを持たずに読み進めていくほうが楽しく読めると思います。
元SPの安奈がかっこいいし、彼女を取り巻く周囲も面白いです。
ミステリだけでなく広義の小説や物語が本当に好きな人が楽しめそうな内容です。
チェスの薀蓄を読んでいるうちに、自分でもチェスに挑戦したくなりました。
時々入ってくる、本筋とは一見関わりのなさそうな章を読み進めていくことで、
非凡なる才能で天才と呼ばれるチェスの世界王者の心の内が少し見えた気がしました。
最後は、ああだからこのタイトルなのか、と納得もできました。軽く読めるし面白い。
それにしても、柳広司さんはいろんなスタイルの小説を書けるのですね。
ひとつのスタイルを一貫して続ける作家さんもいますが、柳広司さんは違うようです。
そういう意味でも、毎回、柳広司さんの小説にはサプライズがあるようです。
まだ未読の作品もあるので、それにも挑戦しようかなあと思いました。
「キング&クイーン」柳広司さんの新展開。この作品も続編を期待しちゃいます。
楽天からも購入できます。

「キング&クイーン」柳広司
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追記。
サイト更新しました。FF6のシャドウさんとリルムちゃんでハロウィンネタ。
はいこんばんは。え~、サイトTOPをハロウィンイラストに変えました。
本当は他の女の子キャラでもいくつか衣装を考えてたんですが…。
折角なのでミニキャラだけど描いてみた。こういう仮装も考えてました~。
クリックで原寸大。
昨日父が一時的に退院しまして。来月手術の為また入院...
柳広司 『キング&クイーン』(講談社文庫)、読了。
柳広司作品は、歴史のとある場面を切り出して
ミステリ仕立てにアレンジする作風だと思っていたので、
現在の世界の舞台にした護衛サスペンスと知り、意外に思いました。
しかし、読み進めていくと、物語の軸をなすのはチェスの歴史。
その歴代のチャンピオンたちの流れの中にいる現・チャンピオンの護衛ということで、
チェス文化が根付いて...
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