榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、
すべての女に向けられた殺人願望に気づく。
ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に生きることを決意する。
それは連続殺人の始まりだった。榊の元恋人だけが榊の過去の秘密を知るなか、
事件を追う刑事、蒼井凌にも病が襲いかかり、死へのカウントダウンが鳴り響く。
そして事件は予想もしない方向へ―衝撃の展開、感涙の結末。
欲望に忠実に従う男、刑事としての使命を生きる男、過去に後悔しながら秘密を抱える女。
三人視点で展開する物語。薬丸さんの作品らしく前半から中盤はぐいぐい引き込まれます。
病気と闘いながら命を削る男二人と秘密に悩む女。三人それぞれが心に秘めている闇。
結末がどうなるのかとても楽しみでした。ところが、驚愕するようなことのない終盤。
登場人物のキャラは出ていますが、描写も中途半端な感じで全体的に薄い印象です。
真相が肩透かしに感じて、期待が大きかった分、物足りなかったです。
余命僅かの「死命」薬丸岳さんの今回の作品は、これまでに比べると少々残念です。
楽天からも購入できます。

「死命」薬丸岳
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著者:薬丸岳
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株取引で大きな資産を築いた信一。学生時代の恋人を絞め殺そうとしてしまった彼は、自分が余命いくばくもないことを知り、その欲望に忠実に生きることを選択する。一方、事件を追う刑事・蒼井もまた、末期癌に侵されていて……
前作『ハードラック』もそうなのだけど、著者がデビュー作から続けてきた司法に関する問題、というのから離れた、と...
半年前に離婚し学生時代を過ごした東京に戻ってきた山口澄乃、33歳。
彼女はボランティアサークル仲間の結婚式以来8年ぶりに、学生時代の恋人だった榊信一に会う。
榊と澄乃は同じ新潟の寺泊の小学校で1年間だけ一緒に過ごしており、澄乃にとって榊は初恋の相手だった。
偶然に東京の大学で再会したふたりは付き合うようになるが、榊はなぜか性交の途中で澄乃に殺意を感じてしまう。
その原因がわからずおの...
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榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、すべての女に向けられた殺人願望に気づく。ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。榊の元恋人だけが榊の過去の秘密を知るなか、事件を追う刑事、蒼井凌にも病が襲いかかり、死へのカウントダウンが鳴り響く。そして事件は予想もしな...
死命
薬丸岳
文藝春秋
発売日:2012-04
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 *** 内容(「BOOK」データベースより) ***
榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、すべての女に向けられた殺人願望に気づく。
ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に生き...
『天使のナイフ』以来の薬丸作品。
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余命宣告された主人公が自分の中の殺人願望に気づき、シリアルキラー化していくという導入は、直前に読んだ『誰がための刃』に似ている。
が、『誰がための刃』ほどには+αはなく、筆致も淡泊なため、読んでいて食い足りなく、読み...
最近だったら薬丸さんは「友情」だっけ?
あれが面白かったですよ。