デザイン事務所で働くOL西野は上京して数年、東京での日々に流されるまま生きてきた。
同じことの繰り返しのように見えた日常の中で、
年下デザイナー伊藤の存在が、ふと気になりはじめ…。
不器用な生き方の二人が恋を始めるのに必要なのは、
イルミネーションに彩られた街なかで、今この瞬間に交わすキスだった―(表題作)。
誰もがそっと胸にしまってある大切なシーンを、やわらかな筆致で呼びおこす5つの物語。
キスにまつわるお話を五つ収録した短編集です。
さまざまなキスのシチュエーションを切りとって描く、温かくて切ない五つの物語。
綺麗なことだけ描いているのではありませんが、それでもファンタジーな話と思います。
どのお話も優しく柔らかい雰囲気に包まれています。
理不尽なこと、嫌なこと、様々なことに折り合いをつけていく姿はリアル。
確かな充足感に満ちている主人公たちの気持ちが伝わってきます。
そんな心を持っている人はどれくらいいるのでしょうか。
たぶん皆が持ちたくて焦がれているものと思うのです。それで癒されます。
目次:フレンズ・キス/ガールズ・キス/パストデイズ・キス/
イルミネーション・キス/ハウスハズバンド・キス
表題作イルミネーション・キスとハウスハズバンド・キスがお気に入りです。
「イルミネーション・キス」橋本紡ファンの方ならきっと気に入る短編集です。
楽天からも購入できます。

「イルミネーション・キス」橋本紡
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