イラストレーションは唐人原教久。ブックデザインは鈴木成一デザイン室。
「オール讀物」不定期掲載。17の掌編集。
中表紙と目次の間の一文は、“少年は、小学五年生だった。”。
主人公はすべて小学五年生の少年たち。暮らしの一場面の出来事を活写。
女子のこと、家族のこと、友達のこと…
気になる気持ちを少年たちと同じ目線で読み取り、
寄り添うようにていねいに描いていきます。
重松さんらしい物語の数々。
深い愛情のまなざしで男の子たちを見守り励ますみたいで、
心がほんのり温かくなりました。
小学五年生の頃のことってあまりよく憶えていません。
本好きになってたので、
感受性だけは人一倍身についちゃったような印象が残っています。
ほとんど一人っ子のお話だったので、
心細さや戸惑いやさびしさに共感したりわかる気がしたり。
各話の唐人原教久さんのイラスト、
描線のにじみ具合いがほのぼのとした味わいを醸し出しています。
お気に入りは…少年と少女の出会い、
短時間でめまぐるしく移り変わる少年の思考のあれこれ、
ちょっとロマンチックな雰囲気もあるような、「プラネタリウム」です。
関連情報 重松清の読了本
・・
きみの友だち 重松清・・
青い鳥 重松清・・
くちぶえ番長 重松清
楽天からも購入できます。
小学五年生 重松清
小学五年生 重松清
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この本の帯には『人生で大事なものは、みんな、この季節にあった。』と、惹句が書かれてありますが、それは言い過ぎだろう・・・と。
ま、まぁ、多少そういう面もあるけどさ、「みんな」ってこたぁないだろう。
で、も一つ隅っ
小学五年生 著 重松 清
17篇からなるショートストーリー。
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あくま(2007/10)谷川 俊太郎商品詳細を見る
ハンスのダンス
著者/訳者名 中川ひろたか/作 荒井良二/絵 文渓堂 2008年03月
ちゃいますちゃいます(2007/04)内田 麟太郎商品詳細を見る
いつもコメントとTBありがとうございます!
あえて全力を出さずに加減して描いた、そんな気がした作品集でした。
私は、30冊以上重松さんの作品を読みましたが、押さえ気味に描かれている作品は初めてのような気がします。
これも重松さんの意図的なものがあるんだと確信しておりますが。