簪職人の源二郎と元銀行員の国政は、ふたり合わせて146歳の幼なじみ。
弟子の徹平と賑やかな生活をおくる源二郎と、男やもめの国政を中心にまき起こる、
人情味豊かで心温まる事件の数々。
下町を舞台に繰り広げられる人情物語。三浦しをん、新境地!
東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平(元ヤン)の様子がおかしい。
どうやら、昔の不良仲間に強請られたためらしい。
それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするが―。
弟子の徹平と賑やかに暮らす源。妻子と別居しひとり寂しく暮らす国政。
ソリが合わないはずなのに、なぜか良いコンビ。
そんなふたりが巻き起こす、ハチャメチャで痛快だけど、どこか心温まる人情譚!
元銀行員・国政とつまみ簪職人・源二郎のお爺さん二人の大人な感じがする物語です。
国政は堅物爺。源二郎はやんちゃな爺でマイペース。凸凹でかみ合ってます。
別居中の妻とのリアルな話や、爺達の若い頃の話、弟子の結婚話など六話の連作短編集。
仕事が生き甲斐みたいな男が退職後に辿る寂しさ。愛する妻に先立たれた男の哀しさ。
源二郎たちとの日常を通し大事なものに気づいていく国政の姿が暖かく伝わってきます。
二人のデリケートな感情を巧く絡ませ、辛気くさくなく描く筆致を愉しみました。
辛い部分も話を面白くする隠し味。どれも爺と爺の絆が思い浮かべられる楽しい話です。
水路を使う場面が頻繁に出て来ます。舞台効果もあり景色を想像しやすいです。
巻末には、雑誌に掲載されていた頃の、さまざまな場面の絵が載ってます。
イラストレーターは円陣闇丸さん。ちょっと美化しすぎなほど爺ふたりはかっこいい。
性格も歩んできた人生も全く違うけど、二人ともいい味が出ている最高のコンビです。
「政と源」三浦しをんさんの絶妙な幼なじみに笑って泣ける、久々に楽しい本でした。
楽天からも購入できます。

「政と源」三浦しをん
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政と源 [単行本(ソフトカバー)] / 三浦 しをん (著); 集英社 (刊) 23日~27日。 タイトルから、今回は時代モノ?って思ったけど、違った。 幼馴染みの国政と源二郎の友情物語・・・? 東京都墨田区Y町。 つまみ簪職人の源二郎と、妻子と別居しひとりさびしく暮ら…
仕事一辺倒で家を顧みなかったために熟年離婚されかかっているような銀行勤めを退職した男性の立場でお話を綴るしをんさんっていいな。また失われつつあるけれど、応援しなきゃいけないものをとりあげる視点の一環として、今回はつまみ職人を。つまみ職人の技の現代への生か
三浦しをんの「政と源」を読み終えました。
老後の生き方を、どうするか考えさせられるような物語だな
友情と家族を軸にして、新たな友、家族への思い
老年の男性のパターン化をした形かな
僕は、政のような感じになるんだろうな。。
戦後の荒地での再会から、
元銀行員で、今は年金暮らしの有田国政の政と
今も、つまみ簪職人現役の源二郎の源
源には、弟子の徹平が居て、
徹平の恋人、...
政と源(2013/08/26)三浦 しをん商品詳細を見る
このおじいちゃんたち、スゴイ
感想はこちら⇒くりきんとんのこれ読んだ
三浦しをん 「政と源」
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感想
面白かった。
老人の悲哀が入った下町のじいちゃんたちの友情物語。
源のほうはいかにもな下町の頑固職人で、
政は現状に納得していない元銀行員。
全く違うから70年近くもつき合いが続いているのかなと言う感じ。
源は家族はいないけれど、弟子が居て職人としてまだまだ現役
それを政が羨...
はいこんばんは。ここ数日の寒さは酷いですね。余りの寒さにコタツを出しましたよ。
ほんと朝晩の冷え込み厳しい…とか思ってたら風邪と鼻炎のダブルコンボがきました。
炎症まで出て鼻やら頭痛やら…なんぞこれ、馬鹿な…。仕方がないので昨日から
マスク装備です^^;眼鏡する時邪魔っ気なのこれー。
それは置いといて。やってた事ポツポツ。
ポケットモンスター Y(2013/10/12)...
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▼感想
しをんさんの新作です。
小説はずいぶん久しぶりな印象。
一言で言うと、お爺さんのコンビものです。
まず驚いたのですが、この作品、雑誌コバルトで連載していたのですね!
可憐な女の子が...
べたな設定だけどしをんさんの文章は優しいし、最後はいつもの様にほっこりするから好きだ。しかし親友ってもんは下町がよく似合うけれど、子供の頃から死ぬまでお互いにそこで生きてゆけるのは、もうそれはファンタジーだよな。
簪職人の源二郎と元銀行員の国政は、ふたり合わせて146歳の幼なじみ。弟子の徹平と賑やかな生活をおくる源二郎と、男やもめの国政を中心にまき起こる、人情味豊かで心温まる事件の数々。下町を舞台に繰り広げられる人情物語。三浦しをん、新境地!東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平(元ヤン)の様子がおかしい。どうやら、昔の不良仲間に強請られたためらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国...
三浦さんは「舟を編む」しか読んだことなかったんだけれど、面白い!
追っかけするかもです。
幼馴染の有田国政と堀源二郎。74歳の立派な?老人です。
国政は金融機関を定年退職。妻は数年前に家を出ていき長女一家と暮らしてる。
ほとんど音信不通。忙しいのを言い訳に家族を顧みなかったツケが来たわけ。
家族のために頑張ってたんだって言っても伝わらないよね。
源二郎はつまみ簪職人(布...
なんだか...
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著者:三浦しをん
★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平(元ヤン)の様子がおかしい。どうやら、昔の不良仲間に強請られたためらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするが―。弟子の徹平と賑やかに暮らす源。妻子と別居しひとり寂しく...
◆三浦さん、目の付け所がいつもユニーク。
林業だったり、辞書の編集者だったり。
今回は、老人二人が主人公。
◆◆幼なじみの「政」こと国政。つまみ簪(かんざし)職人「源」こと源二郎。二人は73歳(途中加齢)。
共に一人で生活しているが、生活感などは真逆なほど対象的。
でも、喧嘩をしつつも、互いを大事に思っていて、不思議と気が合う。
「政」は、銀行員として家族をかまわないで働...
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【概要】
幼馴染の堀源二郎と有田国政 合わせて146歳
つまみ簪(かんざし)職人で、お茶目で少し破天荒な源さんと、元銀行員で少々堅物の政
源さんのお弟子さんの徹平くんと恋人のマミさん
政が70歳になった途端に娘のところに行ったきり戻ってこない奥さんの清子
そんな人達が織り成す日常の物語
【感想】
ニマ...
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