こんなうまい米、はじめてだ!
驚いた引きこもりは、病気のばあちゃんのため米づくりへ一直線。
それは自分を取り戻す旅だった。
いじめを受け、ひきこもりだった麻生人生。
蓼科でひとりぐらしを続ける人生の祖母、中村真麻。
対人恐怖症の中村つぼみ。田んぼから三人は前をむいて歩み始めた―。
収穫のとき、それぞれの心に温もりが実る。山本周五郎賞作家が描く感動の成長小説。
いじめが発端で引きこもりだった人生。養父実母を失い対人恐怖症になったつぼみ。
二人はそれぞれ祖母の真麻を訪ね、真麻ばあちゃんは暖かく迎え入れてくれます。
人との関係の持ち方がうまくできない中で、何とか三人で生活していくことに。
いじめ、ひきこもり、認知症、介護、就職難等の現代の問題が絡んで暗い気分になります。
それらを克服した物語ではないです。素直にその気持ちが現れているのがいいのかも。
そうなんだよね、と思う言葉がたくさん出てきます。
自然農法による米作に取り込むことになり、認知症が進んだ真麻さんの介護も。
米作りや蓼科の四季の描写が美しい。社会との関係をだんだん取り戻していく二人。
元気をもらい受け入れられている実感をもらい、いつの間にか変わっていく人生とつぼみ。
孫たちを変えようと頑張ったのではなく自分の生活をしっかりと生きている真麻さん。
問題に対峙しながら若者たちが成長していく姿もいいです。
何とも暖かくやさしく、生きることへのシンプルな向き合い方を思い出させてくれます。
「生きるぼくら」原田マハさんの生きる力を思い出させてくれて前向きになれる一冊です。
楽天からも購入できます。

「生きるぼくら」原田マハ
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おにぎり食べたい!!
感想はこちら⇒くりきんとんのこれ読んだ
26日~27日。 原田マハさんの作品を読むのはこれで3作目。 前に読んだ作品も良かったけど、これもいいよ~。 すっかり原田マハさんはお気に入りの作家さん。 どんどん読みたい作家さんが増えるけど、 読むほうが全然追いつかない。 いじめを受け、ひきこもりの主人…
かねてから狙っていた原田マハさんの新著「生きるぼくら」、人間ドッグに行く電車の中で読もうと持っていったら、すっかりはまり、今日は木枯らしが吹いていることもあり、家にこ ...
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