子供たちは、おばけが大好きです。
不思議な話、怪しい話、怖い話が出ると、いきいきと目を輝かせて聴き入ります。
幼いころから怪談に親しむことによって、子供たちは豊かな想像力を養い、
想定外の事態に直面しても平静さを保てる強い心を育み、
さらには命の尊さや他者を傷つけることの怖ろしさといった、
人として大切なことのイロハを自然に身につけてゆくのです。
私たちが人生で初めて出逢う書物である「絵本」を通じて、
良質な本物の怪談の世界に触れてほしい――
そんな願いから「怪談えほん」シリーズは生まれました。
執筆陣に迎えたのは、日本を代表する怪談文芸や怪奇幻想文学のプロフェッショナルたち。
それぞれの作家陣、画家陣が、この企画に賛同して集結しました。
研ぎ澄まされた文章が、実力派画家によりビジュアルで表現され、
今までにない美しくて深みのある怖い絵本ができました。
子どもはもちろん、大人にも読み応えのある作品です。
「怪談えほん」の世界を、じっくり味わってください。
ホラー小説界と絵本界の新鋭が贈る怪奇絵本。
真夜中に、友だちからあそびに行こうと誘われた。
家を出ると、丘の向こうに「ゆうれいのまち」がひろがっていた。
のぞいていたら、ゆうれいたちが追ってきて…。たすけて!
「怪談えほん」シリーズ第4弾・大畑いくの/絵
花のアップの先に子ども二人が走る表紙。この絵本の禍々しさはわからないでしょう。
子供二人が夜に現れる「ゆうれいのまち」を見に行く話ですが、ゆうれいというより妖怪。
何とも説明しがたい、得体の知れない化け物が現れます。
子供向け絵本ですが子供にも大人にも怖い嫌な話で、大人には気持ち悪い話でしょう。
でも絵筆のタッチや色使いが魅力的で惹かれます。
妖怪とか化け物の好きな男の子は気に入りそうですね。
ゆうれいのまちって大人たちの世界なのかな。何もかもわすれてというのが気になります。
子供の頃に持っていた心を忘れてしまった大人たちを指し示しているのかも。
「怪談えほん4ゆうれいのまち」恒川光太郎さんらしいストーリーの怪談えほんです。
楽天からも購入できます。

「怪談えほん4ゆうれいのまち」恒川光太郎
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岩崎書店の「怪談えほん」シリーズの4冊目。 こわさを感じるのは、物語自体がこわいだけじゃない。 なんだかよく分からない雰囲気…… これだけで、こわさを感じることもある。 絵本の場合、この「なんだかよく分からない」は、文と絵だけではなく、何か他のものも合わさって絵本全体からにじみ出てくるものだ。「なんだかよく分からない」けれども、「ゆうれいのまち」のこわさは、登場人物の影響が大きいような気が...
恒川光太郎さんの「私はフーイー 沖縄怪談短篇集」と
怪談えほん「ゆうれいのまち」を図書館で借りて来ました☆
去年もこのぐらいの時期に恒川作品を読んでいましたね〜。
年末に借 ...
怪談えほん『ゆうれいのまち』を読んだ。 本書は岩崎書店の「怪談えほん」シリーズの第四弾。文章を恒川光太郎、絵を大畑いくのが担当している。 このブログでは、怪談えほんのシリーズについてこれまでに二冊を取り上げている。京極夏彦と町田尚子の『いるの いないの』と、加門七海と軽部武宏の『ちょうつがい きいきい』だ。二作ともに32ページという「お手軽な」分量を忘れさせる濃密な読書体験を齎してくれた。 ...
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