加門七海と軽部武宏が描くトラウマ怪談絵本。
部屋の扉を開けると、きいきいと音がする。
見ると、なんとそこにはおばけがはさまっていて、痛い痛いとさけんでいた。
あっちからもこっちからも、きいきいきい…
導入部から始まる展開は民話的でリズミカル。
耳について離れない「きいきい きいきい」の響きが繰り返され、エスカレート。
みんなお化けが挟まっているのです。
しかもそれはこちらを攻撃したり脅かす意図はなく、ただ挟まれて苦しんでいる存在。
もしかすると苦しんでいるのは私たちの中にいる、心の一部なのかもしれません。
苦しみに目を向けて恐れを抱いた時、人の否定反応は、逃げ出す、攻撃する、固まるの3つ。
苦しんでいることにすら気づかない少年。彼はそこから立ち去るを選びます。
それがゆえに次々とより危険な世界へ落ち込んでいくことになるのです。
最後は暗示めいています。こうして現れてくる新たな世界が恐怖です。
「怪談えほん5ちょうつがいきいきい」加門七海さんのトラウマ確実・最恐の怪談絵本。
楽天からも購入できます。

「怪談えほん5ちょうつがいきいきい」加門七海
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ちょうつがい きいきい (怪談えほん5)(2012/03/01)加門 七海/軽部 武宏商品詳細を見る
闇からの奇異なる声
きいきいと鳴る音の原因は? 蝶番に挟まって泣いているお化けのせい。
椅子のきいきいもブランコのきいきいもそう。みんなお化けが挟まって
いるのです。思わず耳ではなく目を塞いでしまいたくなる、そんな光景が
画面から聞こえてきます。たとえ目を閉じても恐怖の音はもは...
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