作家のデビューは、時に小説以上にドラマティックである。「ミステリーズ!」の好評連載に書き下ろしを加えた、豪華執筆陣全51名のエッセイ集。作家を志したきっかけや、新人賞受賞までの道のりなど、デビューまでの波瀾万丈の逸話と作家であり続けるための創作論を、デビュー年順に贈る。51のエピソードで読み解く、戦後日本ミステリ史!
【東京創元社創立60周年記念出版】 収録作家=土屋 隆夫/高城 高/芦川 澄子/小鷹 信光/辻 真先/中町 信/山田 正紀/竹本 健治/今野 敏/笠井 潔/戸松 淳矩/逢坂 剛/太田 忠司/島田 荘司/菅 浩江/井上 雅彦/芦原 すなお/綾辻 行人/倉阪 鬼一郎/歌野 晶午/樋口 有介/法月 綸太郎/有栖川 有栖/北村 薫/はやみね かおる/宮部 みゆき/芦辺 拓/松尾 由美/倉知 淳/近藤 史恵/田中 啓文/愛川 晶/小林 泰三/柴田 よしき/西澤 保彦/荻原 浩/鯨 統一郎/柄刀 一/井上 尚登/桜庭 一樹/伊坂 幸太郎/青井 夏海/大倉 崇裕/柳 広司/米澤 穂信/石持 浅海/北山 猛邦/坂木 司/東川 篤哉/森谷 明子/大崎 梢
目次
1 一九四〇-一九六〇年代(一九四九年 土屋隆夫「隅の老人の思い出」/一九五五年 高城高「探偵小説の時代」/一九五九年 芦川澄子「「愛と死を見つめて」のころ」 ほか)/
2 一九七〇-一九八〇年代(一九七四年 山田正紀「中野ブロードウエイ・ラヴソング」/一九七七年 竹本健治「一回限りのカーニバル」/一九七八年 今野敏「書き続けること」 ほか)/
3 一九九〇-二〇〇〇年代(一九九〇年 芦辺拓「鮎川賞ビフォア&アフター 龍馬でミュージカルを、ついでにロマンス小説も」/一九九一年 松尾由美「三度目の正直?」/一九九三年 倉知淳「新人賞を獲らずにデビューしてもまあどうにかなるものだというお話」 ほか)
おなじみの方から、未知で未読の方まで、ミステリ作家51人がデビュー当時を語ります。
新人賞受賞、二回のデビュー、持ち込み、声をかけられて、などなど千差万別の出来事。
本が出るまでに関わっていた人々や身の回りの環境、経緯、当時の心境を綴っています。
この方のデビューはこの頃だったのかとか、この方の方が先だったのかと新たな発見も。
すでにこのことを書いている人も何人かいましたが再録でなく、原稿13枚で書き下ろし。
どなたも独特のスタンスと語り口で、最後まで飽きずに楽しく読むことができました。
編集者の活躍が光ります。特に東京創元社の戸川安宣さん、講談社の宇山日出臣さん。
思っていた以上に多くの作家さんに関わっていたとは驚き。もしいなかったら
デビューしてない方や生まれていない作品がいくつもあったと思うと感謝でいっぱいです。
ほとんど連載再録ですが書下ろしは序文、島田荘司さん、伊坂幸太郎さん、東川篤哉さん。
次々に同業者の名前が出てくる驚きの関係の宮部みゆきさんのお話が特に面白かったです。
恩田陸さん、加納朋子さん、若竹七海さん、霧舎巧さん等漏れた方のも読みたかったです。
「私がデビューしたころ」ミステリファン必読の読み応えあるアンソロジー・エッセイ。

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「私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり」東京創元社編集部
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